今日は皆でデパートにお出かけ。おもちゃも買ってもらったし、お昼にお子様ランチ食べたし、とっても楽しかった。
でも、ともちゃん疲れて座りたくなった。パパは荷物いっぱいだし、ママはベビーカー押してるし、やっぱりともちゃんが我慢しないといけない
「あら?黒田さん?」
パパとママのお友達夫婦が居たみたいだ。駐車場で車が近くにありそうで、早く座りたいのに、パパもママも楽しげに喋っていて、ちっとも終わりそうにない
パパは荷物を下に置いて話しだしてる
「ね~パパ~車乗ろうよ!黒田のおじちゃん・おばちゃんとバイバイしようよ!」
「ちょっ…全くこの子は…ごめんね~。あっ!そうそう、聞いた?この間」
はぁ~…ダメだ。ママの長話がまだまだ続きそうだ
ママはベビーカーから手を離して、楽しそうに話してる。どうしても座りたくてとも君に近づく
「とも君!動きたいよね?ともちゃんがベルト外してあげるね。…ほら、外れたよ。ちょっと、ともちゃん座りたいからどいて」
「やだ!」
「……どいてって言ってるでしょ?ずーっととも君座ってたじゃない!いつもいつも、ズルイよ!立って!ともちゃんが座るの!」
「やー!とも君の!ねーねーやめて!」
何がとも君のよ!ともちゃんのベビーカーだったんだからね
「ともちゃんが座るの!どいて!」
ぐいぐい手を引っ張る
ついにとも君が立った!やっと座れる!
「ねーねーなんて嫌い!!」
ドン…と、こんな小さな身体に力があったのか?って思うほどの力で、両手で押されて、後ろにトトトッと数歩下がった
…場所が悪かった
ここは、デパートの駐車場
キキキーっと車が急ブレーキをするけど
『ドン』
ともちゃん…車に引かれちゃったの
パパもママも慌てて来て、すぐに救急車で病院に運ばれた
命には別状は無かったけど…
足が…
「ねーねー、良かったね!これからは、ずーっと座れるね!」
確かに座りたかった。
あんなに座る事を望んでたのに…
一生…車椅子で、立つ事が出来ないなんて…
「とも君が押してあげるね!」
嬉しそうに、車椅子をとも君が押してくれた…
おわり
テーマ:小説もどき


