知的財産と調査

知的財産、特許調査やニュースに関する雑感です。


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時事通信社の報道によれば、経済産業省が、自動車の走行情報や消費動向などのビッグデータを集めて提供するデータ事業者を保護する仕組みの整備を決めたとのことです。

 

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017021501219&g=eco

経済産業省は15日、自動車の走行情報や消費動向などのビッグデータを集めて提供するデータ事業者を保護する仕組みの整備を決めた。同日開催した有識者会議で、データ事業者の利益を侵害する不正行為などについて議論。不正競争防止法の改正を検討し、4月にも制度見直しの方向性をまとめる予定だ。

 

 

経産省のホームページを見てみると、昨日の産構審配付資料が、さっそく掲載されていました。

 

配付資料3によれば、以下の行為を新たに不正競争行為とし、規制するとのことです。

現行法においても、不競法2条1項11号、12号の技術的制限手段を妨げる行為が、不正競争行為として規制されていますが、データについても同じような規定ができるようです。

 

<規制の対象とする行為>
○新たな制度の創設により、データの利活用が進まなくなることがないよう、まずは不正な手段による行為を検討する。「不正な手段」としては、「窃取、詐欺、強迫その他の不正な手段よりデータを取得する行為」を念頭に検討する。

 

○ただし、上記の「不正な手段」による取得行為等以外にも、営業秘密と同様に、正当に取得した場合においても、図利加害目的でデータを使用・提供する行為については、不正競争と規定することについて引き続き検討を進める。

 

なお、不競法2条1項11号、12号については、弁理士の業務(特定不正競争)にはなっていませんが、この審議会にも弁理士の委員はいません。新設されるデータ保護規定についても、弁理士の業務とならないのでしょう。

 

このような技術的事項の保護こそ、弁理士の業務にふさわしいと思いますが、弁護士さんの業界も厳しく、おおらかな態度を取れる状況にはないのでしょう。

 

http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/chitekizaisan/eigyohimitsu/008_haifu.html

産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会(第8回)‐配布資料

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朝日新聞によれば、著作権法の改正により、書籍の全文検索サービスを許諾不要にする方向とのことです。

 

この報道が正しければ、作家ら著作権者に不利益がほとんど生じないよう留意しつつ、著作物の電子化や配信を許諾なしにできるようになるそうです。

 

ただし、朝日新聞には3年前、職務発明は無条件で法人帰属になるとした誤報の「前科」があります。

http://ameblo.jp/123search/entry-11919410977.html

 

以下の記事は鵜呑みにはできません。

 

著作権法、知的財産法に限らず、義務を果たさず権利ばかり主張する世の中になっていることに、懸念を感じています。

 

http://digital.asahi.com/articles/ASK2B431QK2BUCVL005.html

大量の書籍を電子化(スキャン)し、全文を対象に利用者が検索できるなど、作品を対象にした新しい検索サービスを始めやすくするため、文化庁は、著作権法を改正する方針を固めた。作家ら著作権者に不利益がほとんど生じないよう留意しつつ、著作物の電子化や配信を許諾なしにできる範囲を広げる。

書籍の全文検索サービスは、米グーグルが世界各国の書籍を電子化し、利用者が検索した単語が含まれている本文の数行を読めるようにした。だが、日本ペンクラブなどが反発したため、グーグルは日本の書籍の大半について本文を読めないようにしている。

日本の著作権法では、書籍のスキャンは、個人が家庭内で楽しむ範囲では自由だが、企業がする場合は小説家ら著作権者の許諾が必要。利用者が読めるように書籍の数行分をネット経由で送信するのも、著作権者の許諾が必要だ。

文化庁は、文化審議会の著作権分科会の小委員会に有識者のワーキングチーム(WT)を設け、こうした新検索サービスでは著作権者の権利を弱め、許諾を不要とするかを検討してきた。その結果、本の売れ行きなど本来の市場への影響はないと推定される一方、新サービスが新たな情報を提供する社会的意義があると判断。13日のWTで権利を弱め、許諾を不要とすることを支持する結論が出る方向となった。

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昨日より、特許庁が早期審査・審理の対象を拡大しました。

 

指定した商品・役務のうち少なくとも一つの商品・役務に出願商標を使用している又は使用の準備を相当程度進めていることが前提ですが、新たに以下も対象となりました。

 

(1)マドリッド協定議定書に基づく国際登録の基礎出願

(2)「商標法施行規則別表」や「類似商品・役務審査基準」等に掲載されている商品・役務のみを指定している出願

 

マドプロの基礎出願が拒絶されると、セントラルアタックにより国際登録が取り消される結果、各指定国の商標出願も取り下げ等になります。

今回の早期審査・審理の拡大により、国際出願“予定”の「基礎出願」が早期に登録されることで、このリスクを減らすことがでいます。

http://www.meti.go.jp/press/2016/02/20170206001/20170206001.html

今般、特許庁では「商標早期審査・早期審理ガイドライン」を改訂し、早期審査及び早期審理の対象案件を拡大しました。対象となる案件の早期審査・審理の申請受付は、本日より開始します。

 

2.新たな対象案件について

(1)マドリッド協定議定書※1に基づく国際登録の基礎出願
マドリッド協定議定書による国際登録を受けるためには、日本の特許庁へ出願している案件(基礎出願)、又は登録になった案件(基礎登録)を基にして、WIPO国際事務局に国際出願を行う必要があります。今回、国際出願“予定”の「基礎出願」を、新たに早期審査・早期審理の対象として拡大します。
これまでは国際出願“済”の基礎出願のみを対象としていましたが、マドリッド協定議定書の利用件数は年々増加しており、利用するユーザーから、国際出願予定の基礎出願の審査結果を早く知りたいといった声を頂戴しているところ、これに応えるべく対象とするものです。

 

(2)「商標法施行規則別表」や「類似商品・役務審査基準」等に掲載されている商品・役務のみを指定している出願
商標登録出願を行うに当たっては、出願した商標を使用する商品・役務を指定することが必要です。代表的な商品・役務については、「商標法施行規則別表」、「類似商品・役務審査基準」又は「商品・サービス国際分類表(ニース分類)」において例示として掲載(以下、「例示掲載商品」といいます)しているところ、「例示掲載商品」のみを指定している出願については、商品・役務を明確に指定していることになるため、早期審査・早期審理の対象とします。
これまで「例示掲載商品」のみを指定していても、権利化の緊急性、又は、指定した全ての商品・役務について使用している(又は使用準備を進めている)必要がありました。しかし、多様化するユーザーニーズに応えるべく、権利化の緊急性がない、又は全ての商品・役務について使用していない場合でも、「例示掲載商品」のみを指定することで対象として認められます。

※上記(1)及び(2)のいずれの場合においても、早期審査・早期審理の対象となるためには、「指定した商品・役務のうち少なくとも一つの商品・役務に出願商標を使用している又は使用の準備を相当程度進めている」必要があります。

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先週金曜日に、本日開催の産業構造審議会 第10回意匠審査基準ワーキンググループ配付資料が公表されています。

 

意匠の新規性喪失の例外(第4条)の証明書面に関する内容が中心です。

インターネットで公開した場合には、証明書面は自ら作成しなければならない場合が大半と思います。それに対応した審査基準の改訂と思います。

 

・「証明する書面」に記載すべき事項を表した標準的な書式(以下、単に「書式」と
いう。)を意匠審査基準に明示し、それに従った証明すべき事項が適切に記載さ
れていれば、原則として要件を満たすと判断し、意匠法第4条第2項の適用を認
めることとする。
・権利者の行為に起因して同一の意匠が複数回にわたり公開された場合に、「証明
する書面」が提出されていなくても意匠法第4条第2項の規定の適用を受けるこ
とができる意匠の取扱い(意匠審査便覧10.37)についても、留意事項とし
て追加する。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/new_isyou_seido_wg10shiryou.htm

議事次第

  1. 開会
  2. 意匠の新規性喪失の例外規定の適用に係る運用の明確化
  3. 願書及び図面の記載要件並びに参考図の取扱い
  4. 今後の予定
  5. 閉会

配布資料

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産業構造審議会の第18回特許制度小委員会 配付資料と議事要旨が公表されています。

 

配付資料2が非公開のため議論の詳細はわかりませんが、配付資料1には特許庁の審判制度がまとめられています。

 

無効審判や特許異議の申立てについて、簡潔にまとめられています。

 

p13には、新特許異議の申立て制度開始(2015年4月1日)からの申立件数(累計) 1578件(権利単位、2016年12月28日時点)であると記載されています。

1年9ヶ月で申立てが1600件弱ですから、件数は決して少なくありません。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/newtokkyo_shiryou18.htm

第18回特許制度小委員会 配付資料

 

日時:平成29年1月31日(火曜日)13時00分開会
会場:特許庁庁舎16階 特別会議室

  1. 審判制度について

  2. 知財紛争処理システムの機能強化の今後の方向性について

配付資料

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昨日、商標制度小委員会商標審査基準ワーキンググループの配付資料が公表されましたが、その審査基準案について、意見募集が始まりました。

 

締切は2/24(金)とのことです。

 

http://www.jpo.go.jp/iken/170126_shohyo_kizyunkaitei.htm

1. 意見募集の対象

「商標審査基準」改訂案(4条)(PDF:1,370KB)

「商標審査基準」改訂案(5条~その他)(PDF:461KB)

(「改訂案の概要(PDF:68KB)」は、こちらを御覧ください。)

2. 意見提出の締切日

平成29年2月24日(金曜日) ※郵送の場合は同日必着

 

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本日、昨日開催の産構審 商標制度小委員会 第23回商標審査基準ワーキンググループ資料がさっそく公開されています。

 

全体として具体例を増やし、わかりやすく明確な記載に改訂という印象です。

 

先日、商標のコンセント制度が、親会社子会社間に限って認められるという報道がありました。その審査基準案も4条1項11号の審査基準たたき台に掲載されています。

 

13. 出願人と引用商標権者に支配関係がある場合の取扱い
出願人から、出願人と引用商標権者が①又は②の関係にあることの主張に加え、③の証拠の提出があったときは、本号に該当しないものとして取り扱う。

 

① 引用商標権者が出願人の支配下にあること
② 出願人が引用商標権者の支配下にあること
③ 出願に係る商標が登録を受けることについて引用商標権者が了承している旨の証拠

(①又は②に該当する例)
(ア) 出願人が引用商標権者の議決権の過半数を有する場合
(イ) (ア)の要件を満たさないが資本提携の関係があり、かつ、引用商標権者の会社の事業活動が事実上出願人の支配下にある場合

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/t_mark_wg_new23shiryou.htm

議事次第

  1. 第22回WG指摘事項(4条1項11号、16条の2及び17条の2の商標審査基準)について
  2. 登録品種(4条1項14号)の商標審査基準について
  3. 商標審査基準改訂案について

配付資料

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先月開催された、産業構造審議会営業秘密の保護・活用に関する小委員会の議事要旨と配付資料が、経済産業省のホームページに掲載されています。

 

第6回から委員のメンバーが交代し、弁理士会選出の委員は残念ながらいなくなってしまったようです。

http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/chitekizaisan/eigyohimitsu/006_giji.html

議題

  1. 営業秘密保護・活用に関する最近の動きについて

  2. 今後の検討事項について

議事概要

議事に先立ち、出席委員の互選により、岡村委員が小委員長に選出された。

 

1.営業秘密保護・活用に関する最近の動きについて

事務局より、資料4に基づき、第5回開催以降の営業秘密保護・活用に関する最近の動きとして、秘密情報の保護ハンドブック及びてびきの公表、不正競争防止法の逐条解説の公表、営業秘密侵害品の水際取締り制度の施行、営業秘密官民フォーラムの開催などについての説明を行った。

事務局より、資料5に基づき、現在進めている調査研究についての説明を行った。

 

2.今後の検討事項について

事務局より、資料6に基づき、今後の検討事項として、データベースの保護、情報の不正利用を防止する技術(暗号化技術等)の保護強化、技術的な営業秘密の保護(民事訴訟における立証責任の転換)についての説明を行った。
その後、自由討議を行い、データ・データベースの性質やデータの収集・分析に関わる立場に関する意見、不正競争防止法の営業秘密の要件から見た意見、国内の他法令や他国の法制度に関する意見などを頂いた。

 

資料4によれば、特許要件を満たす発明秘匿化が増加傾向とのことです。

http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/chitekizaisan/eigyohimitsu/006_haifu.html

産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会(第6回)‐配布資料

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第5回意匠制度小委員会議事次第・配布資料一覧が公表されました。

ハーグ協定ジュネーブ改正協定も、順調に利用が増加しているようです。

 

意匠分野における優先権書類の電子的交換の仕組みの導入については、ようやくやっとという感じですね。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/isyounew05paper.htm

第5回意匠制度小委員会議事次第・配布資料一覧

日時:平成29年1月10日(火曜日)10時30分開会
会場:特許庁庁舎16階 特別会議室

議事次第

  1. 開会

  2. 会議の公開について

  3. ハーグ協定のジュネーブ改正協定への加入後の状況及び画像を含む意匠の登録要件に関する意匠審査基準改訂後の状況について

  4. 意匠五庁(ID5)会合を通じた国際連携の強化について

  5. 意匠分野における優先権書類の電子的交換の仕組みの導入について

  6. 閉会

配布資料

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昨日、TPP締結に伴う知的財産法(産業財産権法)の改正法案が公表されました。

 

改正の概要は以下になりますが、TPPの発効日に施行が条件です。

トランプ氏の考えが大きく変わらない限り、この法案が日の目を見ることはないでしょう。

 

1.発明の新規性喪失の例外期間の延長

この例外期間を現行の6月から1年に延長。

 

2.特許権の存続期間の延長制度の整備

特許出願の日から5年を経過した日又は出願審査の請求があった日から3年を経過した日のいずれか遅い日以後に特許権の設定の登録があった場合に、特許権の存続期間の延長ができる制度を設ける。

 

3.商標の不正使用について

同一の商標のみならず、書体違い等も不正使用。

 

4.商標権侵害の損害額について

現行規定に加え、商標権の取得及び維持に通常要する費用に相当する額を損害額(最低額)として請求することも選択可能となる。

 

http://www.jpo.go.jp/torikumi/kaisei/kaisei2/tpp_houritu_seibi_h281228.htm

平成28年3月8日に閣議決定された、「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律」は、平成28年12月9日に可決・成立し、12月16日に法律第108号として公布されております。

特許法関係

商標法関係

この法律の施行日は以下のとおりです。

以下の事項を除き、環太平洋パートナーシップ協定が日本国について効力を生ずる日

  • 商標法第26条第3項第1号の改正規定:公布の日から起算して2月を超えない範囲内において政令で定める日(平成28年12月22日政令第384号により平成28年12月26日)

 

[更新日 2016年12月28日]

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