以前、日経新聞が「経産省、意匠法改正を検討」という記事の載せていました。

http://ameblo.jp/123search/entry-12289841393.html

 

その話と関係すると思いますが、特許庁が「産業競争力とデザインを考える研究会」を開催したそうです。

 

デザインが洗練され、ブランドイメージが良くなり、売れるようになれ良いのですが、最近、日本企業は技術力も下がっているように感じます。

 

http://www.jpo.go.jp/shoukai/soshiki/photo_gallery2017071001.htm

2017年7月10日

7月5日、特許庁は、経済産業省商務・サービスグループと合同で、「産業競争力とデザインを考える研究会」を開催しました。

 

製品の同質化(コモディティ化)が急速に進む今日、機能や品質のみで、他者製品を凌駕するだけの差別化が困難な時代を迎えています。事実、我が国製品は、機能等で優れた製品を上市しても、直ちに新興国企業がこれに追随し、販売価格の下落を招き、競争優位を確保しがたい状況に直面しています。

 

米アップル社や英ダイソン社をはじめとする欧米企業は、明確な企業理念に裏打ちされた自社独自の強みや技術、イメージをブランド・アイデンティティとしてデザインによって表現し、製品の価値を高め、世界的な市場拡大に結び付けています。こうした例は、欧米のプレミアムカーや服飾品のデザイン戦略にも長く見られるものです。近年は中国や韓国等のアジア企業も、こうした欧米企業にならってデザイン開発に注力しており、デザイン力を加速度的に向上させています。

 

他方、我が国企業の多くは、その経営層も含め、デザインに対する自信と意識がいまだ低いとの報告もあり、製品の同質化が一層進む中、我が国企業の国際競争力は一層低下するのではないかと危惧されます。

 

そこで、本研究会では、デザインによる我が国企業の競争力強化に向けた課題を整理し、その対応策を研究します。

 

今回の第1回会合では、デザインを巡る現状と論点及び今後の進め方について議論が行われました。

AD

昨日、意匠登録出願の願書及び図面等の記載の手引きの改訂が行われました。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/zumen_guideline_kaitei.htm

平成29年7月10日

 

※意匠審査基準の一部改訂に伴い、「第1部 2.図面の記載の基本 A.形態の特定に必要な図について、及び B.意匠の理解を助けるための図(PDF:2,575KB)」の内容を再度整理したうえで、事例を追加し、更に内容を充実させました。

 

 

なお、意匠登録出願の願書及び図面等の記載の手引き、全体については、以下に掲載されています。

http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/h23_zumen_guideline.htm

AD

日経の報道によれば、意匠法改正により、ブランドデザインの保護を強化するとのことです。

 

アップルや高級車メーカーのように、製品を見ればすぐにどの企業のものか分かる事例が日本には少ないため、意匠法の改正を検討するとのことです。

具体的には物品を定めない形態の権利化や、トレードドレスも検討するようです。

 

ただし、制度が整っても、ブランドの保護が強化されるとは限りません。

 

高級車では、トヨタのレクサスがスピンドルグリルを用いて、ブランドデザイン化を図っていますが、欧州車に比べて成功しているとは言い難い状況です。

 

レクサスは米国でよく売れており、米国にはトレードドレスもありますが、知財制度の影響でレクサスのブランドデザイン価値が上がったかというと、相関性はあまりないように思います。

 

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18483380U7A700C1EE8000/

 経済産業省はデザインで産業競争力を高める総合対策を打ち出す。デザイン振興を進める国家戦略を制定するほか、ブランドの象徴となるデザインを一括で保護するような意匠法の改正などを検討する。米アップルや英ダイソンなど、デザインで製品の魅力を高める企業が日本には少ないとみて、日本企業のブランド向上を後押しする。

 5日に「産業競争力とデザインを考える研究会」の初会合を開く。2018年3月までに具体策を盛り込んだ報告書をまとめ、戦略制定や19年の法改正を視野に入れる。

AD

昨日、本日開催の産業構造審議会の第21回特許制度小委員会 配付資料が公表されました。

 

資料4に説明がありますが、ADRを使って、IoT等の知財紛争、活用を図る制度が検討されるようです。

 

• IoTの普及で中小企業は相互につながるようになる結果、知財を巡る紛争が増える可能性。
• しかし中小企業は、知財紛争に対応するための経営資源やノウハウがなく、訴訟提起を躊躇。

 

⇒早期での解決を望む中小企業のために、既存の仲裁・調停・あっせん制度の利用実態を検証し、改善を図るとともに、中小企業が簡易・迅速かつ低廉な負担で利用できるよう、特許庁が新たなあっせん制度等を創設すること

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/newtokkyo_shiryou21.htm

配付資料

[更新日 2017年6月12日]

掲載されたのが、もう1ヶ月近く前ですが、日本知的財産協会(知財協)さんのホームページに、「懲罰的損害賠償制度」の導入に強く反対!という記事が載っていました。

 

理由としては、以下が挙がっています。

1.我が国における不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれない

2.産業の発達の観点からも現在の我が国の実情にそぐわない

その通りです。

 

しかし、我が国で三倍賠償のような懲罰的賠償制度を導入すべきと主張している方は、あまりいません。

 

TPPに関する改正法に含まれているのは、商標の法定損害賠償制度ですが、これは商標登録費用(数万から数十万円)を損害額の下限としようというものです。

 

また、日本弁理士会などで損害賠償額を引き上げるべきと主張する方もいますが、さすがに三倍賠償のような懲罰制度を導入すべきという方は、ごく少数です(一人もいないかも)。

 

知財協さん、ご安心下さい!!

我が国には「懲罰的損害賠償制度」を導入すべきという方は、ほとんどいません。

 

http://www.jipa.or.jp/topics/view.php?topics_id=389945d7c5d0219d093f47bf1f5614ea

2017年5月2日
                                       (一社)日本知的財産協会

近時、我が国の産業競争力の強化の観点から知財紛争システムの強化の議論がなされている。当協会としては、我が国産業の国際競争力において知的財産権の価値を如何に実現していくかということは根幹をなす課題であると考えており、産業の実情にあった知財紛争処理システムの在り方の議論を行うことは好ましいことであると考えている。

この議論の過程で一部から特許侵害に対する「懲罰的損害賠償制度」の導入を求める意見が出されている。しかし判例では、この制度が我が国における不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれないものとされており、また、産業の発達の観点からも現在の我が国の実情にそぐわないものであり、当協会としては同制度の導入に強く反対するものである。

現代においては、産業分野を越えてグローバルに進行する第四次産業革命への対応が産業界全体の課題であり、そこでは多様な製品・サービスが絡み合い、新たなイノベーション・価値が創出されている。これに伴って知的財産権を取り巻く環境も年々変化しており、業種によって程度の差はあれど、企業は多数の特許が交錯する中で事業活動を行わざるを得ない状況におかれている。このような状況においては特許侵害に関するシステムもこれらの現状に即して考察される必要があり、個々の特許の侵害に対する懲罰の議論よりも、特許権あるいは知的財産権の対象である技術が社会に提供している価値を如何に適正に当該技術の創出者に分配していくかが喫緊の重要な課題である。したがって、知的財産権の価値を適正に評価でき、産業界からの納得性が高まるような知財紛争処理システムを構築することこそが産業の発展にとって重要であり、「懲罰的損害賠償制度」の導入は、現実の価値を超えた保護を与える点において産業構造のバランスを失わせるものである。さらに、「懲罰的損害賠償制度」を導入することにより、適正な損害賠償を超えた懲罰的損害部分を目的とした訴訟が増加することが予想され、産業の健全な発展を阻害することが強く懸念される。

以上の様な理由から、わが国の産業競争力の礎たる知的財産権の価値を正当に評価し、健全な経済発展を目指す観点から、当協会は「懲罰的損害賠償制度」の導入に強く反対する。また、特許侵害を抑止する効果を達成するために独占禁止法違反における「課徴金」や労働基準法違反における「付加金」に類似した制度の導入も議論されているが、同様にこのような制度も産業の実情にそぐわず、大きな弊害を伴うものであることから、その導入については併せて強く反対する。


以 上

本日、参議院でも債権法に関する民法改正法案が可決され、成立したとのことです。

 

法定利率が年3%に引き下げられることから、知的財産法の関係では、特許権や商標権など権利侵害があった場合、年5%の遅延損害金は、改正後は年3%以下となります。

 

https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=12464433

 企業や消費者の契約ルールを定める債権関係規定(債権法)に関する改正民法が26日午前の参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。民法制定以来、約120年ぶりに債権部分を抜本的に見直した。インターネット取引の普及など時代の変化に対応し、消費者保護も重視した。改正は約200項目に及び、公布から3年以内に施行する。

 

 改正の柱の一つが、当事者間で特に利率を定めていない際に適用される「法定利率」の引き下げだ。現在は年5%で固定されている法定利率を年3%に引き下げる。低金利が続く実勢にあっていないためで、3年ごとに1%刻みで見直す変動制も導入する。法定利率は、交通事故の損害賠償額の算定などに使われている。

 

 連帯保証人制度でも、個人の保護を進める。中小零細企業への融資などで、第三者が個人で保証人になる場合、公証人による自発的な意思の確認を必要とする。このほか、賃貸住宅の退去時の敷金の返還ルールを設けるなど、生活に密着した改正が多い。

 

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00175.html

民法の一部を改正する法律案

国会提出日 法律案名 資料
平成27年3月31日 民法の一部を改正する法律案
可決成立日  未定 
公布日  未定 
官報掲載日  未定 
施行日  未定 
法律案要綱[PDF]
法律案[PDF]
理由[PDF]
新旧対照条文[PDF]
【平成27年4月9日追記】
「新旧対照条文」について,様式を補正したものを再掲示いたします。内容に変更はありません。

本日、平成29年5月16日 知的財産戦略本部会合 議事次第が公表されました。

 

知的財産推進計画2017の案が公表されています。

資料1には、以下の政策が掲載されています。

おそらく来年(平成30年)の改正マターでしょう。

 

I-2 知財システム基盤の整備
・証拠収集手続の強化
・ADR制度(標準必須特許裁定)の創設

 

I-1 データ、人工知能の利活用促進による産業競争力強化に向けた知財制度の構築
・データ利用の契約ガイドラインの策定
・不正競争防止法改正(データの不正取得等の禁止等)
・著作権法改正(柔軟性のある権利制限規定の整備)
・AI学習済モデルの特許化の具体的要件や保護範囲の検討

 

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/170516/gijisidai.html

  1. 開 会
  2. 議 事
  3. 「知的財産推進計画2017」について
  4. 総理挨拶
  5. 閉 会
  1. 【配布資料】
資料1 「知的財産推進計画2017」(案)の構成(PDF:220KB)別ウィンドウで開きます
資料2 「知的財産推進計画2017」(案)(本文)(PDF:1.6MB)別ウィンドウで開きます
資料3 ( 附表 )知的財産推進計画2017(案)工程表 (PDF:597KB)別ウィンドウで開きます

昨日、特許制度小委員会議事要旨が公表されました。

 

4/28(金)の委員会では、第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方、特許審査、新たなADR制度などが検討されたようです。

 

これからは、オープン&クローズ戦略の対象の拡大・深化と、「知財」及び「標準」に「データ」を加えた三次元的な複合戦略が必要とのことです。

 

特許審査に関する配布資料には、IoTに関する特許分類を産業別に細分化するという話も載っています。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/newtokkyo_giji20.htm

1. 日時・場所

日時:平成29年4月28日(金) 10時00分~12時00分

会場:特許庁庁舎16階 特別会議室

 

2. 出席者

高林委員長、淺見委員、東海林委員、杉村委員、辻居委員、高橋委員、亀井様(萩原委員代理)、長谷川委員、春田委員、別所委員、宮島委員、山口委員、山本(和)委員

 

3. 議題

  • 1. 第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方について

  • 2. 第四次産業革命を踏まえた特許審査について

  • 3. 第四次産業革命を視野に入れた新たなADR制度の検討

4. 議事内容

  • 事務局より、資料1に沿って、説明が行われた。

  • 事務局より、資料2に沿って、説明が行われた。

  • 事務局より、資料3に沿って、説明が行われた。

  • 以上の説明を踏まえ、自由討議が行われた。

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/newtokkyo_shiryou20.htm

配付資料

昨日、「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」の報告書が公表されました。

 

報告書の分量が多いので、報告書よりも検討会報告書の概要を読むのがわかりやすいように思います。

 

http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170419002/20170419002.html

本件の概要

経済産業省は、第四次産業革命に対応した企業の戦略とそれを支える知財制度・運用の在り方について、「データの利活用」、「産業財産権システム」、「国際標準化」の3つの観点から総合的に検討し、報告書を取りまとめました。

1.背景

センサ等から集積されるビッグデータや、人工知能(AI)による創作物などの新たな情報財について、利活用の促進と保護とのバランスがとれた知財制度の構築が求められています。また、「知財」と「標準」に、新たな競争力の源泉として加わった「データ」を合わせた、三次元の複合戦略の立案も求められています。これに対応した制度・運用の在り方を検討するため、平成28年10月に学識経験者、産業界等の有識者からなる「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」(座長渡部俊也東京大学政策ビジョンセンター教授)を立ち上げ、検討を進めてまいりました。

2.報告書の概要

上記の背景を踏まえ、現状と課題を整理し、今後の対応等をまとめた報告書を別紙のとおり、取りまとめました。本報告書で示された今後実施することが適当な取組のポイントは以下のとおりです。

(1)データの利活用について

  • 不正な手段によりデータを取得する行為等に対し損害賠償や差止請求を行えるようにすることなど、不正競争防止法の改正も視野に入れて引き続き検討を行い、方向性を取りまとめること
  • データの種類に応じ、企業間におけるデータの利活用や契約の実態に即し、保護の在り方や契約等のルールについて検討し、契約で利用権限を適正かつ公平に取決め、明確化するための契約ガイドライン等を策定すること
     

(2)産業財産権システムについて

  • 特許の対象となるデータ構造について、権利取得の予見性を高めること
  • IoTを活用したビジネスモデルを支える知財システムの整備の観点から、ソフトウェア関連発明の審査基準の点検、ビジネス関連特許の活用方法の整理、新設した特許分類の活用及び分野横断的な審査体制の整備を行うこと
  • 国境をまたいだ侵害行為に対する権利保護については、裁判例の蓄積等を注視しつつ、引き続き検討をすること
  • 将来的なAIによる発明等の産業財産権上の取扱いや、3Dプリンティング用データの産業財産権上の取扱いについては、現時点では、現行法による保護を行い、今後の動向を注視すること
  • 標準必須特許をめぐる紛争を対象とし、特許法の改正も視野に入れ、行政が適正なライセンス料を決定するADR制度(標準必須特許裁定)の導入を検討すること
  • ライセンス契約や特許権侵害紛争を対象とし、中小企業等が使いやすいADR制度(あっせん)について検討すること

(3)国際標準化について

  • 「新市場創造型標準化制度」の活用や国立研究開発法人の更なる活用による業種横断プロジェクト組成の検討等により、官民の標準化体制を強化すること
  • 「標準化人材を育成する3つのアクションプラン」等に基づき、経営層の標準化に対する理解の増進や標準化専門家及び標準化を支える弁理士等の専門人材の育成等の標準化人材育成の取組を強化すること
  • 標準関連業務に関与する知財に関する専門家としての弁理士の役割を明確化すること

上記の他、個別産業分野及び中小・ベンチャー企業等の視点からの現状と課題、今後実施することが適当な取組が示されています。

 

 

関連資料

特許紛争を専門家が裁定し、実施権契約や実施料を決める制度を特許庁が立案予定と、日経新聞と日刊工業新聞で報道がありました。

 

今年の産業構造審議会の報告書には、そのような話がなく、一瞬、飛ばし記事なのかと思いましたが、良く読んでみると、これから検討会を設置し、来年の法改正を目指すようです。

 

特許法83条、92条、93条の裁定制度は、今まで請求されたことはあるものの、一度も裁定通常実施権が設定はされたことのない制度です。

 

改正により、裁定通常実施権が設定されやすくなるのでしょうか。

 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H42_V00C17A4EE8000/

 特許庁は企業間の特許紛争をすばやく解決するため、新しい裁定制度をつくる。同庁の選んだ専門家が両者の間に入って仲立ちするしくみで、来年に特許法改正案を国会に提出する。破綻企業などの特許を安く取得して同じ技術を使う企業から法外な利用料を得る「パテント・トロール」と呼ばれる訴訟専門会社による乱訴を防ぐ。

 近く産業構造審議会(経産相の諮問機関)に検討会を設置し、詳細な制度設計を始める。

 

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00424300

 特許庁は11日、第4次産業革命を視野に入れた特許制度改正案を自民党に提出した。IoT(モノのインターネット)により機器や工場などがつながり、権利関係も複雑化する中、標準規格にのっとった製品を出す際に不可欠な特許(標準必須特許)を取得したパテント・トロールに狙われるリスクの高まりを想定。対策として専門家が適正なライセンス料などを決定し、裁定結果に法的拘束力を持たせる特許庁ADR(裁判外紛争処理手続き)制度を創設する方針。証拠収集手続きの機能強化も図る。2018年の国会に特許法改正法案を提出する見通し。