時々、自分のプロフィールや個人の名刺に、弁理士(未登録)と書いている人がいます。

しかし、この表現は正確ではありません。

 

弁理士となる(弁理士登録する)には、いくつか条件があります。

まずは弁理士法に以下の条文があり、クリアする必要があります。

この条件をクリアしただけで、弁理士(未登録)と言っている方もいますが、そうではないということです。

 

(資格)
第七条   次の各号のいずれかに該当する者であって、第十六条の二第一項の実務修習を修了したものは、弁理士となる資格を有する。
一   弁理士試験に合格した者

二   弁護士となる資格を有する者

三   特許庁において審判官又は審査官として審判又は審査の事務に従事した期間が通算して七年以上になる者

 

そして、実務修習を受講して修了する必要があります。

実務修習の対象者(受講資格)

平成20年10月1日以降に、下記のいずれかに該当した方が対象です。
(1)弁理士試験に合格した者
(2)弁護士となる資格を有する者
(3)特許庁において審判官又は審査官として審判又は審査の事務に従事した期間が通算して7年以上になる者

 

実務修習を終了すると、書類と費用を揃えて、弁理士会へ登録の申請をする必要があります。

 

通常、書類と費用が揃っていおり、弁理士法上の欠格事由に該当しなければ登録を拒否されることはありませんが、弁理士再登録の方で、先の登録期間に問題があった場合や、以下の欠格事由に該当するが既に3年以上経過した方などは、登録に時間のかかることもあります。

 

(欠格事由)

第八条   次の各号のいずれかに該当する者は、前条の規定にかかわらず、弁理士となる資格を有しない。
一   禁錮以上の刑に処せられた者

二   前号に該当する者を除くほか、第七十八条から第八十一条まで若しくは第八十一条の三の罪、特許法第百九十六条 から第百九十八条 まで若しくは第二百条 の罪、実用新案法第五十六条 から第五十八条 まで若しくは第六十条 の罪、意匠法第六十九条 から第七十一条 まで若しくは第七十三条 の罪又は商標法第七十八条 から第八十条 まで若しくは同法 附則第二十八条 の罪を犯し、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者

三   前二号に該当する者を除くほか、関税法第百八条の四第二項 (同法第六十九条の二第一項第三号 及び第四号 に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第三項(同法第百八条の四第二項 に係る部分に限る。)若しくは第五項(同法第六十九条の二第一項第三号 及び第四号 に係る部分に限る。)、第百九条第二項(同法第六十九条の十一第一項第九号 及び第十号 に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第三項(同法第百九条第二項 に係る部分に限る。)若しくは第五項(同法第六十九条の十一第一項第九号 及び第十号 に係る部分に限る。)若しくは第百十二条第一項(同法第百八条の四第二項 及び第百九条第二項 に係る部分に限る。)の罪、著作権法第百十九条 から第百二十二条 までの罪、半導体集積回路の回路配置に関する法律第五十一条第一項 若しくは第五十二条 の罪又は不正競争防止法第二十一条第一項 、第二項第一号から第五号まで若しくは第七号(同法第十八条第一項 に係る部分を除く。)、第三項若しくは第四項の罪を犯し、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から三年を経過しない者

四   公務員で懲戒免職の処分を受け、その処分の日から三年を経過しない者

五   第二十三条第一項の規定により登録の取消しの処分を受け、その処分の日から三年を経過しない者

六   第三十二条の規定により業務の禁止の処分を受け、その処分の日から三年を経過しない者

七   弁護士法 (昭和二十四年法律第二百五号)若しくは外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法 (昭和六十一年法律第六十六号)、公認会計士法 (昭和二十三年法律第百三号)又は税理士法 (昭和二十六年法律第二百三十七号)の規定による懲戒処分により、弁護士会からの除名、公認会計士の登録の抹消又は税理士の業務の禁止の処分を受けた者でこれらの処分の日から三年を経過しないもの

八   第三十二条の規定により業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間中にその登録が抹消され、当該期間を経過しない者

九   未成年者、成年被後見人又は被保佐人

十   破産者で復権を得ないもの

 

そして、弁理士登録後は毎月会費を払い、継続研修(義務研修)を受講する必要があります。

問題を起こせば、弁理士会や経済産業大臣(特許庁)から処分を受け、悪質な場合には会長の退会処分や大臣の業務禁止命令がなされることもあります。

 

ここまで読めば、弁理士試験合格≠弁理士が明らかと思います。

 

 

なお、弁理士試験に受かってから実務を覚えるのが良いか、実務をしながら勉強をするのが良いかについては、後者が良いと考えます。自分自身も後者です。

 

弁理士試験に受かるには、通常3~5年程度かかります。

合格後に未経験で知財実務に就いて、向いていなかった場合、時間と費用の損失は甚だしいものになります。

 

実務をしながらならば、試験勉強で学ぶ部分と仕事の関係性もつかみやすく、相乗効果もあります。

 

ただし、20代の若い方であれば、試験に受かってから知財業界に入るのもありでしょう。若い方は仕事を覚えるのが早く、仮に知財業務に向いていなかった場合でも、他の業界へ転出可能だからです。

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鳴門観光

テーマ:
西日本弁理士クラブさん、旅行会2日目は観光参加です。

徳島には初めて来ました。羽田から飛行機で1時間少々、大阪から車で1時間少々と、意外な近さです。

大塚国際美術館、鳴門海峡の渦の道、阿波おどり会館を見て、東京へ戻ります。
気配りがあり、充実した旅行会でした。幹事の西日本弁理士クラブさんへ感謝します。






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7/1が弁理士の日である関係上、今日の午後、弁理士の日記念講演・記念式典・記念祝賀会が開催されました。

 

記念講演は、ノーベル物理学賞学者の天野 浩先生講義でした。紙資料の配付はなく、撮影も禁止でしたが、ノーベル賞受賞時の裏話から始まり、LEDやGaNパワー半導体技術など1時間半に渡り、詳細にご講演頂きました。質問も10問くらい出ました。

 

右側は夕方の記念祝賀会での天野先生ご挨拶。

 

記念式典では、自分も特別表彰されました。昨年度と一昨年度、情報企画委員会の委員長を2期務めたためです。

 

 

記念祝賀会は、弁理士制度に関係のある(大物)政治家、関係官庁、関係団体の方を来賓として招いての祝賀会でした。

毎回のことですが、ご来賓の挨拶が40分以上となりました。

 

以下は、自民党二階氏(幹事長、弁理士制度推進議員連盟会長)、民進党古川氏(弁理士制度改革・知的財産制度改革推進議員連盟会長)

 

小宮特許庁長官と清水知財高裁所長。

 

小宮長官は二階氏が経済産業大臣の時に秘書官をされていたとのこと。

清水所長からは、「特許権者の勝訴率を8割にする」という冗談も。そういう冗談も言われる方なのですね。←あくまで冗談ですから真に受けないようにして下さい。

昨日は、弁理士論文式試験でした。受験された方、お疲れ様でした。

 

TACさんのホームページに問題と解答例が示されていますが、比較的オーソドックスな問題だったようです。

 

数年前は、短答式と論文式の合格者が多く、口述試験で落とすことをしていましたが、現在は短答式の合格ラインが上がり、論文式と口述はオーソドックスな問題で、基礎力を問う形に変わってきているようです。

 

短答は最も問題数が多く、採点に主観が入る余地がないため、短答で厳しく考査するというのは、理にかなっているように思います。

 

自分が受験生の頃は、まだ論文式に偏差値が導入されておらず、受験生も多かったため、受かりやすい部屋と受かりにくい部屋(試験委員の違い)があったりしました。

 

論文式の問題は、まもなく特許庁ホームページに公表されるはずですが、どれも知財法の基礎を問うものです。

 

弁理士試験の内容をマスターするだけで3年以上かかる場合が多いのですから、こういった基礎を学ばずに、経営だ戦略だ、コンサルだのM&Aだの、格好いいことにばかり目移りする風潮には、非常に危惧を覚えています。

 

弁理士試験に受かってからがスタートです。頑張って下さい。

今日、7/1は弁理士の日です。

 

ドクガクさんの呼びかけに応じて、弁理士の日を勝手に盛り上げよう!に参加させていただきます。今年のテーマは知財業界の職業病です。

 

あまりいいネタが思いつかなかったので、辛辣な内容かもしれませんが、「虚勢を張る人が多い」という内容にしました。

 

自分は元々、メーカーの開発者出身です。メーカー技術屋の中にはハッタリを効かせる方もいないことはありませんが、拘りは強くても、控えめで誠実な方が多いと思います。

自分が知財業界に入ったのは、13年くらい前のことですが、この傾向は今も変わっていないと感じます。

 

一方、知財担当者はおとなしい方も少なくありませんが、必要以上に成果をアピールするなど、技術者に比べて虚勢を張る方が少なくないと感じます。

 

自分で事務所や会社を経営していれば、営業や宣伝のため、自分を大きく見せることが必要かもしれません。

事務所や調査会社の広告塔を担う方は、セミナー講師や著作執筆活動を行って、仕事を取ってくる必要があるため、アピールが重要なのでしょう。

 

企業の知財担当であれば、事務所員とは異なり、出願件数が何件という成果が見えにくいです。そのため、上司や経営陣にアピールするため、虚勢を張ったりハッタリを効かす必要があるのかもしれません。ライセンス交渉や訴訟もハッタリが必要でしょう。

 

また、事務所弁理士の方は、多くが営業の経験に乏しいため、いざ広告を出した際に、過大なものになってしまう事情もあるようです。

 

自分自身は、ハッタリを効かせたりするのが好きではないため、そのような広告を出すことはありませんが、事情は理解します。

 

ただ、元野球選手の清原は番長キャラで売り出していましたが、これは非常に繊細で気の小さい性格を隠すためでした。

 

本当に実力があれば虚勢を張る必要などありません。

虚勢を張っているかどうか、自分を大きく見せようとしているかは、見るべき人が見ればわかるものです。

 

過度な事務所・会社の宣伝や、大げさな実績アピールは、結局は信頼を損ねるものだと思います。

 

昨年に続き、あまり面白くない内容だったかもしれませんが、知財業界の職業病について書いてみました。

弁理士会のパテント誌 今月号(2017年6月号)に「弁理士知財キャラバン 支援企業ヒアリング」が特集されています。

 

 

知財キャラバン研修では、経営コンサルタントの講師より、特許や商標の出願業務は将来性がないから、(知財コンサルではなく)経営コンサルの仕事をすべきという講義がありました。

 

しかし、この特集号に目を通した限りでは、キャラバンコンサルの内容は、特許や商標の出願戦略、及び権利の活用に関する話でした。

 

資金調達、事業承継、人事のコンサルなどはありません。

 

それも当然でしょう。弁理士に経営コンサルタントや税理士がするようなアドバイスを求めるお客さんはいません。それは、八百屋へ行って魚をくれというようなものです。

 

そして、出願戦略や権利の活用については、弁理士が以前から行っている業務です。

 

それにしても、出願の仕事が減ったから、経営コンサルのおこぼれを拾おうというのは、あまりに志が低い話で、情けない。

出願、訴訟、確定申告などが減っても、弁理士、弁護士、税理士など専門家は対応する義務と責任があります。

 

知財キャラバン関しては、履修支援員となった方が活用されていないという声も聞きます。

あの研修は何だったのでしょうか。

 

その一方で、無料の知財キャラバンにより、地方弁理士の有料相談業務が成り立たなくなっているという話も聞きます。

弁理士が知財コンサルをすること自体は、何ら悪くないと思いますが、弁理士会が無料でコンサル・相談を行い、特許事務所の仕事を奪っているとしたら問題でしょう。

日本弁理士会近畿支部のイベントです。

 

7/1は弁理士の日ですが、今年は大阪で「知財ふれあい フェスティバル」が開催されるとのことです。

 

サイエンスショー、発明工作教室、ブース展示、クイズなど、次世代の発明者(子供達)を対象とした内容のようです。

 

http://www.kjpaa.jp/seminar/48853.html

知財ふれあい フェスティバル(イベントの部)
身近に楽しむ知的財産

 

日本弁理士会近畿支部では、知的財産権制度及び弁理士制度の啓発、普及を目的として、毎年7月1日の「弁理士の日」を記念して、知的財産権に関する各種行事を開催しております。
※明治32年(1899)、弁理士法の前身である「特許代理業者登録規則」が施行されました。その施行日を記念し、7月1日を「弁理士の日」に制定しました。

 

プログラム Ⅰ<ステージパート>
11:00~11:30
 サイエンスショー(1)「空気パワー」
12:00~12:30
 サイエンスショー(2)「バランス大実験」
14:00~14:30
 サイエンスショー(1)「空気パワー」
15:00~15:30
 サイエンスショー(2)「バランス大実験」
Ⅱ<フロアパート(常設会場)>
10:00~16:00
発明工作教室(1)回転台
発明工作教室(2)万華鏡
発明工作教室(3)アルソミトラのグライダー
ブース展示1(日本弁理士会)
ブース展示2(大学の発明紹介)
ブース展示3(大阪税関)
先端技術の体験コーナー(株式会社メガネスーパー)
マスコットキャラクターとの記念撮影(随時)
クイズコーナー(はっぴょんの弁理士クイズ)
はっぴょん風船配布

今日の正午に、特許庁ホームページに平成29年度弁理士試験短答式筆記試験合格発表の結果が掲載されました。

http://www.jpo.go.jp/oshirase/benrishi/shiken/h29goukaku/tantoushiki.htm

 

合格された285名の方、おめでとうございます。昨年の短答式合格者が557名でしたので、ほぼ半減です。例年になく厳しい1次試験でした。

 

短答式直後に、受験機関が模範解答を作成しましたが、その解答が受験機関で何問も割れており、今年は問題が難しかったというより、良くなかったと感じます。

 

そのため、科目別足切点が下げられるのではと予想しましたが、そのような救済はなく、合格者が半減する結果になりました。

条約の足切点を3点に下げても、おそらく合格者数はほとんど変わらなかったのでしょう。

 

合格された方は、1次突破者が少ないこともあり、有利な立場につけたと思います。

2次試験(論文式)、3次試験(口述)も頑張ってください。