本日、ダイヤモンドオンラインに、「日本の特許制度の大欠陥、アイデアが世界中に流出する理由」という記事が載りました。

 

この記事は、弁理士の方が営業秘密等について記述した書籍を抜粋したものです。

著者もまさかこんな記事がネットに載るとは思っておらず、驚いているかもしれません。

 

そもそも、特許出願の公開制度があるのは日本だけではありません。アメリカには一部非公開となる出願もありますが、特許の公開制度はほぼ全ての国が有しています。

 

そして、営業秘密として秘匿しても、競合他社が独力で同等の技術に到達すれば、何の権利行使もできません。通常、同業他社であれば、似たような技術を開発する実力を持っています。

すなわち、絶対的な独占権である特許を取っておく必要があります。

 

さらに、拒絶された発明は、ほとんどが新規性又は進歩性がないものです。そういった発明が公開されたところで、開発動向が多少は漏れるかもしれませんが、自社の技術が盗まれることはあまりありません。

 

ところで、特許出願の書類にはノウハウが全て書かれている訳ではありません。日亜化学や豊田合成の特許公報を読めば、簡単に青色LEDが作れるかというと、Noです!肝心なところは伏せられているのが普通です。

 

この本自体は、知財の専門家でない方にとって、わかりやすいものでした。しかし、このような誤解を招いたということは、説明不足で真意が伝わっておらず、専門家として罪が深いと言えるでしょう。

 

http://diamond.jp/articles/-/137903?page=2

◆特許出願は「アイデアを盗んでください」と宣言するに等しい
◇そもそも「特許」とは何か?

 まず、知的財産(知財)とは、お金を儲けるために、人間が考えたアイデア全般を指す。技術や商品デザイン、レシピなど、知財は実に多岐にわたる。つづいて、特許というのは、「特許法」という法律によって知財に与えられる権利のことである。権利が与えられることから、多くの人は特許さえ取っていれば自分のアイデアは安全だと過信しがちだ。

 しかし、著者によると、特許とは「知財に着せた透明な防護服」でしかないという。防護服を着ているため、外部からの直接的な攻撃からは身を守ることができるが、透明なので中身は丸見えになってしまう。これが特許だ。

 

 さらに悪いことに、出願から1年半が経つと、特許を取得できたかどうかにかかわらず、出願されたアイデアはすべて、特許庁のホームページ上にある「公開特許公報」に掲載される決まりとなっている。これは、年間35万件にも上る日本の全出願アイデアが、インターネットを通じて全世界に公開されているということに他ならない。

 こうした事実を一体どれくらいの人が知っているのだろうか。特許の出願を却下された場合、出願人にもたらされるのは大事なアイデアが世界にさらされたというリスクのみである。そのアイデアは知らない間に世界のどこかで盗用され、めぐりめぐって出願人自身の首を絞めることになるのだ。

 

儲かる会社には理由がある。
大事なアイデアは「見せない・出さない・話さない」

「特許を取れば安心」――は大間違い。
今、この瞬間も、あなたが特許申請したアイデアが、
特許庁HPを通じて世界中に垂れ流されている。
完全秘密のクローズ戦略のメリットとは?
一方オープン戦略はどんな時に有効か?
3000件以上の知財コンサルティングを手掛ける著者が、
豊富な実例でひも解く、知財戦略の最新教科書!!

AD