昨日公開の情報管理webに、「電子透かしによる著作権保護への取り組み:静止画・動画の導入状況と,今後の可能性を探る」という論文が掲載されています。

 

最近、情報管理に知財や調査関係の論文が載ることは少ないのですが、久しぶりの知財関係論文になります。

 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/60/2/60_89/_html/-char/ja/

著者抄録

デジタルコンテンツにおける著作権保護の仕組みの一つとして,電子透かしがある。静止画の著作権保護では,放送局,新聞社,雑誌社の他,製造業などでも導入されている。一方,映像の著作権保護では,特定の事業者間のコンテンツ利用契約の順守を目的に導入されたケースはあるが,不特定の個人が動画投稿サイトに不正アップロードするのを抑止する目的では,処理時間と計算機パワーの問題に加えて,DRM(Digital Rights Management)との競合などもあり,導入は進んでいない。しかしながら今後は,DRMを補完する形で不正行為者を特定する用途や,STB(Set Top Box)などエッジ装置での電子透かし埋め込みの可能性もあり,引き続き適用先の開拓を進めてゆく。

 

本稿の著作権は三菱電機インフォメーションシステムズ(株),(株)フォーカスシステムズおよびアイティアクセス(株)に帰属する。