こんばんは。本日、2011検索競技大会フィードバックセミナーに参加してきました。
以下の写真は入賞者の方々です。
この競技大会では、5時間で10件程度の目的の公報を探して、検索ストラテジーや特許分類の選択についてレポートを作成し、加えて新しい技術に対する提案力や、特許制度に関する基本的な知識を問うというものです。
技術提案や特許制度については、良くできている方が多かったという報告でした。
通常の調査実務では、目的の技術が「A+B+C」であれば、明細書や図面に「A+B+D」や「B+C」の記載があるものや、クレームに「A+B」の記載があるものを探したりします。「A+B+D」と「B+C」の組み合わせで進歩性が否定されたり、クレームの「A+B」が侵害となり得るからです。
ところが、この競技大会では正解と同一のものを探すことが目的のため、上記のような技術等が記載された公報を挙げると、むしろ減点になるとのことです。
模範解答とも言える検索例では、Fタームや全文検索を用いて、ANDのかけ算5~7回行って絞った10~30件程度の小集合を作り、合計で100~200件程度の集合を見ることを想定しているようでした。
同一でないものを除きつつ、明細書の実施例等に記載された同一の技術のみ探すには有効な方法と思います。
一方、パトリスのフリーキーワードや、「要約+請求項」の検索を用いて、発明の主題に近いもを中心に検索するやり方もあります。このやり方だと、主題に無関係なノイズが少なくなるというメリットがあります。
また、かけ算の数を減らせるため、100%でないものを何回も掛け合わせて行くことで生じる検索漏れも減らせます。
ただ、この競技大会の場合は、明細書等に書かれた同一のものを漏れなくピックアップすることが求められているため、こういった検索で主題に関するものを集めると評価が低くなるようです。
すなわち、ほぼ同一の技術情報を少ない件数で集める調査と、関連するものも含めて拾う調査では、検索式の作り方も変える必要があります。
それから、どの技術分野も、集合として検索されていても、スクリーニングで落としている方が多かったという説明がありました。
ですが、この大会では、実際の業務と違って、事前下調べや発明者への質問をすることなく調査しているのですから、技術内容を十分理解できずにスクリーニングで落としてしまうのは、致し方ないところだと思います。
なお、優勝、準優勝の2名を含め、入賞者7名中5名が機械分野の方でした。
ある会社の方が質問されていたように、電気・ハードウェアやソフトウェア・ITの問題に比べると、機械の問題は相対的に易しく、分野による難易度の差は否定できないように感じました。
しかし、これは出題者の方が悪い訳ではないでしょう。問題により難易度の差があることを前提として、偏差値などを用いた科目ごとの得点調整が必要と思います。
ともあれ、入賞された方、おめでとうございます。関係者の方々のご尽力に深謝いたします。