知的財産と調査

知的財産、特許調査やニュースに関する雑感です。


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こんばんは。

昨日、INPIT(工業所有権情報・研修館)に「特許調査従事者の現状と今後に関する調査研究報告書」というレポートが掲載されていました。


今後は調査結果の分析や事業展開への経営提言等のスキルも求められるとのことです。しかし、外部の独立系調査機関の場合は、そういったスキルが要求される仕事はそもそも少ないという意見もあります。今後、変わって行くでしょうが、私の経験でも確かにそうです。


外部機関の場合、対象となる技術を素早く理解して調査範囲を決定し、効率的に調査を行うスキルも重要と感じます。

それから、特許明細書の作成でも同じと思いますが、未知の課題に対応できる現場思考力や潜在能力も、外部機関では重要と思います。


http://www.inpit.go.jp/jinzai/topic/topic100011.html


サーチャーに関する先行研究ではないが、企業内の特許調査の概要を捉えたのは特許庁(2007)である。この付録において「企業における特許情報の活用」についての調査研究結果を提示している。


企業が特許情報の活用に関する将来像として描いているのは「発明者自らが先行技術調査・分析を行い、特許情報を活用できるようにする」ということである。つまり、企業はエンドユーザーである技術者が自ら特許調査を実施できるようにすることを期待しており、必ずしも知的財産部署のサーチャーが特許調査の主役になるわけではないということが分かる。


次に多いのは「社内DBを強化する(群管理を強化)」という事項であり、知的財産の群管理を行うことで効果的な知的財産戦略を立案・実行したいとする要望を示している。特許調査の目的が単なる出願・審査請求前の先行技術調査から進化しつつあるのではないだろうか。


さらに「外部又は関連会社に調査をアウトソーシングする」という回答も比較的多い。民間の特許調査会社への期待が現れている結果といえる。この調査研究における活用例として、①知的財産部への調査依頼に対して、知的財産部のその時点の業務量に応じて民間調査サービスを適宜活用する例、②発明者による社内DB調査の結果と民間調査サービスの結果を比較検討する例、③他社権利調査など調査目的に応じて民間調査サービスを利用する例等が明らかになっており、このことから企業のリソースに応じて特許調査のアウトソーシングが決められている。


注目すべきは「調査専任スタッフを配置し調査能力を向上する」とした回答が下位に留まっていることである。専任の特許調査担当者は必ずしも積極的には求められていない可能性がある。



ここで事業会社が「難しい調査」、「重要性の高い調査」をアウトソーシング先に期待しているということは、単に事業会社の内部サーチャーの抱える業務量の超過分が特許調査会社にアウトソーシングされるわけではないことを示している。「納期が短い調査」に関しても、短期間で成果を挙げる調査は、事業会社だけでは実施できない場合もあると思われる。


事業会社単独では能力面で実施できない特許調査に関して、特許調査会社にアウトソーシングされる傾向がある。ここに特許調査会社の存在価値があり、人材育成の方向にも影響を与えていくだろう。


アウトソーシング率が1~2割ということは、事業会社は、すべてをアウトソーシングするわけではなく、ある程度選別していることが分かる。



最後に、各社へのアンケートが掲載されており、興味深いです。検索競技大会や情報検索能力試験に関しては、各社の評価が分かれています。

社名は伏せられていますが、独立系の調査会社についてはどこの会社か、この業界の者にはすぐわかりますね。

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こんにちは。Japioの中小企業等特許先行技術調査支援サービスが来年度も継続されます。

これは、通常6万3千円の審査請求前調査を、半額の3万1500円で依頼できるというサービスです。個人の方にも適用されます。

http://www3.japio.or.jp/


審査請求前調査のため、特許出願が済んでいることが前提で、かつ、以下の中小企業の従業員数または資本額の条件を満たす必要があります。PCT出願は対象外など、他にもいくつか条件があります。


この条件に該当する場合には調査を依頼でき、審査請求をするか否か、請求項1に新規性があって従属項と単一性があるのか、その後の補正がシフト補正にならないか、といった判断材料に調査結果を用いることが出来ます。


業種毎の従業員数の基準


a 製造業、建設業、運輸業その他の業種(b~eを除く)

300人以下


b 小売業

50人以下


c 卸売業又はサービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業及び旅館業を除く)

100人以下


d 旅館業

200人以下


e ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)

900人以下



業種毎の資本の額(又は出資の総額)の基準


a 製造業、建設業、運輸業その他の業種(b及びcを除く)
3億円以下


b 小売業又はサービス業(ソフトウェア業及び情報処理サービス業を除く)
5千万円以下

c 卸売業

1億円以下



この条件に該当する場合には、調査を依頼でき、審査請求をするか否か、請求項1に新規性があって従属項と単一性があるか、その後の補正がシフト補正にならないか、といった判断材料に調査結果を用いることが出来ます。




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おはようございます。年度末期限の仕事が終わり、今日は久しぶりにゆっくりできています。


情報としては少々古いのですが、2/16に日本弁理士会が行った大合議第6号事件(プロダクト・バイ・プロセスクレーム)記者会見内容が、昨日公表されました。

スピーカーは、2011年度アミカスブリーフ委員会の黒川委員長です。


http://www.jpaa.or.jp/activity/pr/informal/20120216.html

●大合議について
 →知財高裁には、17名の裁判官がいる。各裁判官は、第1部から第4部のいずれかの部に所属し、その全員が特別部にも所属している。
 →大合議は、いずれかの部の3名の裁判官によるものとは異なり、特別部に属する5名の裁判官によって審理される。早期に司法判断を要する事案、見解の統一が求められる事案等を、その対象としているようである。
 →知財高裁大合議判決は、最高裁判例に準ずる先例としての意義を有する。ただし、下級審であるので最高裁で結論が覆る可能性もある。



●本事件の概要について
 →原告は、被告製品の特許侵害を訴え、製造販売の差止め及び在庫品の廃棄を求めた。被告は、侵害訴訟の中で特許無効の抗弁をしていた。
 →原判決(東京地裁)では、特許無効の抗弁について判断せず、特許侵害について判断し、控訴人の請求を棄却した。物の発明について、特許請求の範囲に当該物の製造方法が記載されているときは、物の構成を記載することが困難であるとき等の特段の事情がある場合を除き、製造方法を除外して技術的範囲を解釈することはできず、被告製品の製造方法は特許発明の製法要件を充足しない、と判示していた。
 →知財高裁での控訴審は、原判決を正当であるとし、控訴を棄却した。



●本事件の発明について
 →特許法上、発明は(1)物の発明、(2)方法の発明(経時的要素が含まれる)、(3)物を生産する方法の発明の3つのカテゴリーに分けることができる。
 →本件発明は、不純物量を特定したプラバスタチンナトリウムであるので、「物の発明」である。一方、当該物は、構成要件中に「製造方法」を含んでいる。製造方法が構成要件として記載された物の発明を、一般に「プロダクト・バイ・プロセス・クレーム」という。
 →「プロダクト・バイ・プロセス・クレーム」の技術的範囲に関し、これまで下記2つの考え方が対立していた。
(1)プロセスに限定されない「物」の発明として捉える(物質同一説・「非限定説」)
(2)「プロセス」に限定された物の発明として捉える(「限定説」)
 →その権利範囲は理論上、非限定説が限定説よりも広くなる。しかし、実際には、非限定説であっても、出願の経過等に鑑みて限定説に近い権利範囲として認定されることもあり得る。


●本判決の要旨
 →侵害事件控訴事件におけるプロダクト・バイ・プロセス・クレームの技術的範囲の解釈に「限定説」「非限定説」の争いがあったものについて、真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームでは非限定説、不真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームでは限定説を採用すると共に、無効抗弁の判断の前提となる発明の要旨の認定をも同様であるとした。
 →プロダクト・バイ・プロセス・クレームの技術的範囲については、物の構造又は特性により直接的に特定することが出願時において不可能又は困難であるとの事情が存在しない場合、その技術的範囲は、クレームに記載された製造方法によって製造された物に限定される、とした。
 →特許無効の抗弁に関し、プロダクト・バイ・プロセス・クレームの要旨の認定については、物の構造又は特性により直接的に特定することが出願時において不可能又は困難であるとの事情が存在しない場合、その発明の要旨は、クレームに記載された製造方法によって製造された物に限定して認定される、とした。



●本判決が示すプロダクト・バイ・プロセス・クレームの技術的範囲の見解
 →特許法70条の文言どおり、特許発明の技術的範囲は、「特許請求の範囲」の記載に基づいて定めるべきであり、「製造方法」が記載された「物の発明」の技術的範囲は、当該製造方法により製造された物に限定して解釈・確定される。
 →「物の発明」であれば、構造・特性により当該物が特定されることが望ましいが、出願時にそれが困難である場合、製造方法によって特定されることも許される。そのような事情が存在する場合、物を特定する目的で製造方法が記載されたものとし、その技術的範囲は「物」一般に及ぶとして解釈・確定される。
 →すなわち、プロダクト・バイ・プロセス・クレームにより定まる技術的範囲は、下記の2つのパターンがある。
(1)真正プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(物の発明を構造・特性により出願時に特定することが困難)
⇒その製造方法に限定されることなく、同方法によって製造される物と同一の物に範囲が及ぶ
(2)不真正プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(物の発明を構造・特性により出願時に特定することが困難でない)
⇒その製造方法により製造される物に範囲が限定される。
 →真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームであると主張する立証責任は、その主張者にある。



●本判決が示す無効の抗弁についての見解
 →最高裁判例(リパーゼ判決)において、発明の要旨の認定は、原則として特許請求の範囲の記載に基づいてされるべきである、とされた。この基準は現在、特許を取得する際の手続きのみならず、無効審判における発明の要旨認定にも用いられている。侵害訴訟においても、無効抗弁の成否を判断する前提となる発明の要旨は、無効審判手続において特許庁が把握すべき請求項の具体的内容と同様に認定される。
 →発明の要旨は、真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームの場合、その「物」一般に及ぶと認定され、不真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームの場合には、記載された製造方法により製造されたものに限定して認定される。



●まとめ
 →本判決は、プロダクト・バイ・プロセス・クレームの技術的範囲に関し、真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームでは非限定説、不真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームでは限定説を採用すると共に、無効抗弁の判断の前提となる発明の要旨の認定をも同様であるとした。今後の上告審により、結論がどのようになるかが注目される。



3.質疑応答(主な事項)


Q:本事件が大合議で審理された理由はあるのか
A:相対的に重要だと判断されたのであろう。


Q:国際的な観点でどのような点が重要なのか
A:プロダクト・バイ・プロセス・クレームの技術的範囲の解釈について、米国で「限定説」を採用すると判断されたことがあった。私見であるが、知財高裁は、プロダクト・バイ・プロセス・クレームの技術的範囲の解釈について、国際的な統一を図ろうとしたのかも知れない。


Q:今回の判決は、医薬品業界に影響を与えるのか。
A:あくまで私見であるが、2社の当事者間の争いについての判決であり、医薬品業界に直接影響を及ぼす、例えば、本判決によって医薬品業界におけるクレームの記載やその権利化の手法が、劇的に変化するとは考えにくい。むしろ、本判決を受けた特許庁の対応を見守る必要があるだろう。


Q:プロダクト・バイ・プロセス・クレームは、世界で判断が異なっていた?
A:アメリカでは、2年ほど前に限定説に統一された。ヨーロッパでは、そもそも真正でないと出願できない。本判決を踏まえると、世界的に統一されてきている、と捉えることができるのではないか。


Q:例えば、iPS細胞においては、その性質を記載することが困難であると考えるが、本判決に基づくと、真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームに該当すると解釈することができるのか。
A:特許請求の範囲の記載等によって、真正・不真正の判断が異なってくるものと考えられる。なお、本判決で真正・不真正の判断基準を明確にしたとまでは言えないだろう。


Q:そもそもいい判決といえるのか。
A:両面的で、かつ様々な意見がある。理論的には、技術的範囲の解釈としては、不真正プロダクト・バイ・プロセス・クレームの場合は「限定説」が採用されるので、形式上権利範囲は狭くなる。一方、権利範囲が狭いのであれば、特許が無効になりづらくなる。



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こんばんは。来月のOUG特許分科会は、検索批評演習です。

特許庁審査に関する調査を請負う、登録調査機関の検索報告書をたたき台に、レポートを作成し、皆で議論します。


今回は都合をつけて、ぜひ参加したいと思っています。


http://www.infosta.or.jp/pat/monthly.htm

2012年4月度(第345回)

日 時:平成24年4月13日(金) 14:00 ~ 17:00

会 場:区民会議室 C (シビックセンター5階)
 
http://www.b-academy.jp/b-civichall/access/access.html

テーマ:「検索批評演習」

内容:他人の検索式を批評する演習をします。
   批評の対象は、特許第3701880号
   (発明の名称:ディスク保持装置、特願2001-134216)
   の検索報告書(外注先が作成したもの)に記載された検索論理式です。
   この特許は検索報告書に基づいて審査がなされ、拒絶理由通知が出されることなく
   特許査定になっています。
   この特許は、第4年分の年金未納により権利が消滅しています。

    資料は、次の5種類です。掲示板をご確認ください。
    (1)特許第3701880号公報
    (2)特願2001-134216号の出願情報
    (3)特願2001-134216号の登録情報
    (4)検索報告書
    (5)検索報告書の簡単な説明(今回の演習担当者が作成したもの)

    次の内容(少なくとも以下の(1)の内容)を記載した回答書を作成して、持参してください。
    できる限りA4用紙1枚とし、30部をご用意ください。
    なお、特許第3701880号の「請求項1の発明だけ」について新規性調査をする
    (請求項1の発明の新規性・進歩性を判断するために最も適切な公知文献を探す。)
    ことを前提にします。
   (1)検索報告書の検索論理式に、もし問題がある(もっと適切な公知文献があ
      るはずなのに、それを見逃したのではないか)と考えるならば、どこが問
      題か。その問題点を指摘すること。問題がないと考えるならば、この検索論理式
      は、どこが優れているか。
   (2)検索報告書の検索論理式をどのように改良すれば、もっと優れた検索式に
      なる、と思うか。……(1)で問題がある、と思う人だけ回答してください。
   (3)余裕があれば、「私なら、このような検索式にする」というような適切な
      検索式を提案してください。……ここまでは、宜しくお願いします!
   (4)さらに余裕があれば、「このような検索式を用いて、このような公知文献
     (検索報告書で提示された6件の文献よりも近いもの)を見つけた」という
      回答をしていただいても結構です。……意欲のある方、お願いします!


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毎年8月に北海道大学情報法政策学研究センターでは、知的財産法に関するサマーセミナーを開催しています。特許法と商標・不競法が隔年で開催されていますが、今年は特許法の年になります。弁理士の継続研修単位も認定されます。


この時期は「夏休み」にして、参加しようか検討中です。


http://www.juris.hokudai.ac.jp/riilp/events/seminar/summer12.html


対象
知的財産事件に携わる実務家(弁理士、弁護士、企業の知的財産部員等)


期間

    2012年8月18日(土)~ 8月21日(火)

    [午前]10:00-12:30 [午後]14:00-16:30 (質疑応答、休憩を含む)

    ※一部の講義のみを選択して受講することも可能です。


場所

    8月18日    北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟 1F 103号室

    8月19-21日 北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟 2F 203号室
    [MAP]

受講費
    無料
    ※本センター運営のための「研究奨励寄附金」へのご協力 をお願いしております。
講師

    川田篤(新橋綜合法律事務所 弁護士・弁理士)
    六波羅久代(虹の橋法律事務所 弁護士)
    田村善之(北海道大学情報法政策学研究センター長・大学院法学研究科 教授)
    吉田広志(北海道大学大学院法学研究科 准教授)

講義日程
8月18日(土)午前  平成23年特許法等改正 六波羅
        午後  特許法(保護範囲) 川田
8月19日(日)午前  特許法(間接侵害・消尽・発明者の認定における本質的部分の保護の可否) 田村
        午後  特許法(損害論) 川田
8月20日(月)午前  特許法(特許性又は保護範囲の問題) 吉田
        午後  特許法(職務発明) 田村
8月21日(火)午前 特許法(開示要件) 吉田
        午後 知的財産権訴訟の準拠法・国際裁判管轄 田村

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こんにちは。昨晩、野田総理がfacebookのCEOザッカーバーグ氏と会談したというニュースがありました。

また、facebookがYahoo!から特許権侵害で訴えられるという米国の事件もあり、ホンハイと並んで注目を集めています。


最近、私もfacebookの友達が増え、100人を超えるようになりました。
友達が一定以上に増えると、芋ずる式にさらに増加して行きますね。





実は、野田さんは私の高校と大学の先輩になります。20年以上前になりますが、野田さんが高校に来て、直接話を伺ったことがあります。
当時はまだ痩せていましたが、演説は上手かったですね。


それはともかく、今週の週刊東洋経済でもfacebookが特集されていました。

週刊 東洋経済 2012年 3/31号 [雑誌]/著者不明
¥690
Amazon.co.jp


自分のプロフィールをタイムラインに切り替えると、妻に昔の彼女とのやりとりを見られたり、転職前の会社時代に書き込んだ内容が、現在の上司に見られてしまう弊害もあると書かれています。海外の話だとは思いますが、facebook経由で不倫関係になり、離婚訴訟へ至るケースもあるそうです。ちょっと恐ろしいですね。

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こんにちは。

台湾企業のホンハイ(フォックスコン)がシャープさんへ出資することが決まって、ホンハイに注目が集まっていますね。なお、フォックスコンはホンハイのブランド名です。


誇張した表現とは思いますが、日経BPさんの記事によれば、「人材は4流、管理は3流、設備は2流、しかし顧客は1流」 だそうです。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110524/192048/?ref=RL3

「人材は4流、管理は3流、設備は2流、しかし顧客は1流」

電子機器受託生産(EMS)の世界最大手、フォックスコンの創業者である郭台銘董事長が、自らの経営哲学を説明する際、好んで話すといわれる言葉だ。ビジネスを発展させるカギは、いかに一流の顧客をつかむかにかかっているということなのだろう。



こうして若い工員たちが自殺するという事実がある一方で、中国のネットには、フォックスコンの生産ラインで働いている従業員らと同じような若いワーカーと思しき人たちによる、こんな書き込みが相次いだということを、ここで紹介しておきたい。

「フォックスコンが無かったら、おれたちを雇ってくれた中国企業はあっただろうか?」
「フォックスコンが無かったら、メディアはおれたち労働者の声を聞いてくれただろうか?」
「フォックスコンのような労働集約型の企業がなかったとしたら、我々中国の膨大な労働力は一体どこへ行けばいいのか」



確かにサービス業でも、一流のお客様を持つことが、発展の重要な要素であると思います。


ただ、特許事務所や法律事務所といった専門的なサービスの場合は、(当たり前ですが)お客様だけでなく、サービスを提供する人材の質が重要でしょう。

一流のお客様へ十分な対応が出来るよう、自分もスキルやサービスを向上させなければと思っています。


私も元々メーカーに勤めていましたので、コスト削減の重要性は理解しています。メーカーの場合は10円単位の節約・削減が、数千万円以上の利益につながることもあります。


しかし、専門サービスの場合は、少々のコスト低減に時間を取られるよりも、受任を増やしたり、時間単価を増加させる努力が重要と思っています。

特に、自分で事務所を始めるようになって、少々の原価削減に時間をさくより、5万円の仕事を1件でも多く受任した方が、より効率的と思うようになりました。


自分でビジネスを始めてみないと、見えてこないものが多々ありますね。


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おはようございます。


特許事務所や特許調査会社にお勤めの方は、年度末が期限の仕事を抱えて、忙しくされている方も多いのではないかと思います。

私も今朝は、いつもより1時間早く、8時に出勤しました。次の案件に取りかかる合間に、一昨日の南甲弁理士クラブ研修内容を書いています。


講師の高林教授によれば、プロダクト・バイ・プロセスクレームであるからといって、特別扱いをすることはなく、特許請求の範囲に記載された構成要件を全く無視してクレーム解釈をすることは出来ないということでした。

そして、製法部分が本質的部分等でなれば、均等侵害が認められるという、明快な説明でした。


「真正プロダクト・バイ・プロセスクレーム」の場合、物を特定するために製法でクレームを記載しているだけであって、クレームの製法記載を全く無視している訳ではなく、従来、物同一性説と呼ばれていた解釈も、考え方としては製法限定説とあまり変わらないのではというご指摘です。そのため、審査基準も変更する必要はないというご意見でした。


教授の見解によれば、出願時に高価な分析装置を用いなければ物を特定できないような場合も、「真正プロダクト・バイ・プロセスクレーム」に該当するとのことです。


私の考えですが、「真正プロダクト・バイ・プロセスクレーム」の侵害が認められるケースとしては、出願から数年経って、物を比較的容易に分析できるようになった結果、出来た物が同一ないし均等と判明した場合が挙げられると思っています。


また、先日も書きましたが、特許業界では物のクレーム信奉のようなものがあって、私が新人の頃も知財担当者から、物で権利化するよう教わりました。

しかし、物を生産する方法のクレームについても継子扱いせず、不真正プロダクト・バイ・プロセスクレームに代えて、生産方法クレームをもっと活用したらどうか、という教授のコメントもありました。



クレーム解釈上、むしろ問題となるのは、表現上発明の要旨や技術的範囲が広くなる機能的クレームであるとのことです。

わが国で機能的クレームが可能となったのは、平成6年以降のため、リパーゼ判決の射程外であり、その審査は米国と同じく、明細書の記載を参酌して発明の要旨が認定されるというお話でした。


ところで、プロダクト・バイ・プロセスクレームに関する大合議第6号事件は上告受理申し立てされています。教授によれば、最高裁が知財高裁と大きく異なる判決をする可能性は低いとのことです。


それから、プロダクト・バイ・プロセスクレームの発明の要旨とその技術的範囲の関係について、質問してみましたが、大合議第6号判決のように、同じと捉えるべきというご回答でした。


3/10の東京弁護士会研修でも話題になりましたが、特許法第104条の3制定により、侵害訴訟で発明の要旨認定と技術的範囲の解釈を同時に審理することになりました。その結果、プロダクト・バイ・プロセスクレームに限らず、今後は発明の要旨とその技術的範囲は、基本的に同一と解するのが主流となりそうです。


例外を挙げるすれば、均等や禁反言が認められる場合です。この場合は、発明の要旨よりも技術的範囲が広くなったり、狭くもなったりします。



かつて、牧野利秋先生、飯村判事、高林教授が東京高裁の同一部に所属していたころは、ゴールデントリオと呼ばれていたそうです。

高林先生が飯村判事と一緒に仕事をしていたのはこの3年間だけだが、(理念先行で)思考がよく似ていると言われていました。

三村先生とも最高裁調査官時代の2年間、一緒だったそうですが、やはり考えが似ているとのこでした。お三方とも学者肌なのでしょう。


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こんにちは。知的財産教育協会より、「知的財産アナリスト養成講座」ガイダンスの案内がありました。


特許調査でも、特許分類を特定後、検索式を作成し、公報を読み込むという仕事に加えて、経営情報の分析・判断スキルや、侵害・無効論といった法的なスキルも要求されるようになってきています。

この「知的財産アナリスト養成講座」は、そういった経営的な判断スキルに役立つような気がしています。


ただ、費用も高額で、時間もとられるため躊躇されている方も多いと思います。私もその一人です。

とりあえず、ガイダンスに参加してみて、調査業務に役立ちそうか、確かめてみようと思っています。


http://ip-edu.org/ipa_guidance
実施日程
2012年4月9日(月) 18:30~20:00 (開場18:10)


会場
金沢工業大学 虎ノ門キャンパス 101講義室
(東京都港区愛宕1-3-4 愛宕東洋ビル 1階)
※会場は変更となる場合があります。当日は最新情報をご確認のうえお越しください。


参加費
無料


定員
40名 ※定員となり次第受付終了となります。


対象者
次回以降の知的財産アナリスト養成講座の受講をお考えの方。


知的財産アナリスト養成講座の受講資格の国家資格(知的財産管理技能士、弁理士、弁護士、技術士、中小企業診断士、証券アナリスト、公認会計士、税理士、銀行業務検定合格者等)をお持ちで、経営戦略や知財コンサルティング等におけるスキルアップを模索している方。


知的財産アナリスト養成講座に興味はあるが、具体的な内容がわからず受講を迷われている方。


プログラム
18:30~18:40
開会/主催者挨拶

杉光 一成 (知的財産教育協会 専務理事)


18:40~19:00
ガイダンス(1) [科目:企業戦略]

講師:塚越 雅信 氏 (インクタンク・ジャパン株式会社 代表取締役社長)
経営の視点から、「知的財産アナリスト」という人材がなぜ必要なのかについて解説していただきます。


19:00~19:20
ガイダンス(2) [科目:知的財産情報解析]

講師:山内 明 氏 (株式会社三井物産戦略研究所 知財戦略室室長 弁理士)
経営に資する知財コンサルティングを行う視点から、「知的財産アナリスト」に求められるスキルとは何かについて解説していただきます。


19:20~19:40
ガイダンス(3) [科目:まとめ(ケーススタディ)]

講師:小林 誠 氏 (デロイト トーマツ ファイナンシャル アドバイザリー株式会社
知的財産グループ ヴァイスプレジデント)
ファイナンスの視点から、「知的財産アナリスト」の知識・スキルの活用により何ができるようになるのかについて解説していただきます。


19:40~19:55
質疑応答


19:55~20:00
講座案内/閉会(事務局)


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おはようございます。今月の知財管理誌には、無効の抗弁とインド特許出願実務に関する記事も載っています。


パテント誌は専門的な内容が多く、目を通すのが大変ですが、知財管理誌はタイムリーに読みやすい記事を提供しているという印象です。

もちろん、知財管理誌も内容はかなり専門的ですが。


http://www.jipa.or.jp/kikansi/chizaikanri/mokuji/mokuji1203.html

侵害訴訟における無効抗弁の研究-侵害訴訟における進歩性判断の傾向について-  特許第2委員会 第2小委員会  301

インド特許出願実務の注意事項  井上  敦  355


無効の抗弁の話は、統計化されており、わかりやすいまとめ方です。裁判例ごとに、無効判断が1(甘い)、2(やや甘)、3(妥当)、4(やや厳)、5(厳しい)といった評価付けをしています。

最近は、裁判所の進歩性論理付けについても、より丁寧さを重視し、納得感の得られる妥当な判断をする傾向が強まっているとのことです。


ただ、知財高裁の部ごとに判断傾向差があるのと同じく、複数人で分担して評価しているため、結局、担当者により1-5の評価結果に差が出てしまっているのでは、という気もします。



インド特許出願実務は、日本技術貿易の方が書かれています。コンパクトにまとまっており、わかりやすいです。


なお、インドの強制実施権設定に関して、パテントサロンに以下のような記事がありました。裁定は必ずしも必要ではなかったという意見です。

http://www.yakuji.co.jp/entry25931.html

印特許庁は、バイエルが適正な水準の薬価を設定せず、国内で十分な量を供給していないことを発動の理由に挙げた。確かにTRIPS協定は、公衆衛生の保護を目的に強制実施権の発動を認めている。しかし問題は、「本当に抗癌剤のソラフェニブが公衆衛生に必要なのか」ということ。

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