テーマ:雑文
総務省が行っている経済センサスの調査は、バカである。
内容がバカなのは言うまでもないが、その回収方法もバカだった。期日に取りにこないから放っておいたら、電話がかかってきた。
受付に預けておいて欲しかったんだそうだ。
受付というのは、ビル全体の受付である。民間の業者である。つまり、この調査員は、民間業者に配布と回収を委託したわけだ。それは、いかんだろう。
責任所在の問題もある。
例えば、調査票を郵送する場合は、郵便法によって、その責任所在は明らかである。万一、情報漏えいや紛失の事故が起これば、郵便法によって対処される。
だが、民間の受付には、そんなものはない。
記入し終えた調査票を、例え封をしても、何の責任も取れない相手に預けろというのは、役所がやってはいけないことだ。「これテープが二重に貼ってあるぞ」とか「一度開けられた形跡があるな」とか、チェックしてくれるのか?
受付を信用するしないという問題ではなく、手続き上の問題である。
で、私は、その調査員に直接来るように言った。
たっぷり説教してやらなくてはならない。
ドアがノックされ、入ってきた調査員に対して、「こらあ~っ。お前は、調査員の仕事をなんだと思ってるのだ~っ」と怒鳴ってやろうと思った私は、口を開けたまま固まった。
入ってきたのは、推定年齢78歳。しかも、昨今の元気な老人ではなく、明日死ぬと言われても納得しそうな、元気のない老人だったのである。
私は、「こら~っ」と言おうとして開けた口をそのままに、記入済みの調査票を手渡した。
「ご苦労様です」とも「お手数かけました」とも言わず、調査員は封がされているのを確認し、手提げかばんの中に調査票を入れた。ものすごくゆっくりとした動作だった。こんな調子で、区役所まで帰れるのか!?
調査員がドアから出るとき、つい、「ご苦労様です。お気をつけて」と私のほうが言ってしまったほど動作が心許なかった。
調査員が帰ってから、私はため息をついた。
私の負けである。想定外の調査員に、言うべきことを言うことができなかった。役所の戦術に負けたのだ。
次に調査員が来るときは、100歳の扮装をして出迎えてやろうと私は思った。