今日の新書は村上由美子著「武器としての人口減社会」光文社新書。
少子高齢化で日本の衰退が叫ばれる中で、少子高齢化でも日本の強みを発揮できるチャンスであるという常識とはやや違うタイトルの本なので買ってみた。
著者は日本の大学を卒業した後、アメリカの大学でMBAをとり、ゴールドマンサックスなどのグローバル企業に長年勤め、現在資OECDの東京センター長という立場から国際比較統計を駆使して持論を展開している。
議論の前提が日本には国際比較でみても高度な知識・技能を持った高齢者・若者・女性がいて、その力を活用できる支援施策やサービス体制を整備すればよいという。
確かに、その通りと思う点もあるが、読んでいて著者がグローバル金融の世界にいて勝ち組の人で、総論としては安倍政権の方針に近いものを感じるなど、なんとなく違和感がある。一番力説している女性の活用についても彼女のようなグローバル企業のキャリアウーマンのような人を想定しているし、子供が3人もいても大丈夫と言いながら住み込みのナニーで育児をしてきたということを読むと特別な人や勝ち組の考えとしか思えない(能力のある勝ち組が主役でナニーをやる人はどうするのか?負け組だから仕方ないのか?)。ニートや高齢者の活用についても非正規労働者や定年制などをクリアすればということが前提のようだ。
女性・若者・高齢者がみんな彼女のように自由に活躍できる社会になればその通りだが、これまでの政府の政策は掛け声だけで遅々として進まず、現実はその逆の政策を推し進めますます格差拡大が進展する感がある。


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今日の新書は太田省一著「芸人最強社会ニッポン」朝日新書。
今やの日本では芸人が俳優・歌手・コメンテーター・司会・政治家・文学者などあらゆる分野へ進出し、若い人が有名になるにはまず芸人を目指す・・・・という社会になっている。そしてこの本は先に紹介した永六輔の本以降の代表的な芸人、たけし・さんま・タモリ・欽ちゃんなどの例を挙げながら、芸人の枠を超えて活躍する人たちとそれを取り巻く社会の変化を開設している。




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今日の新書は矢崎泰久編「永六輔の伝言」集英社新書。
この本は先日亡くなった永六輔さんがカード雑誌に連載したものをベースに、長年の友人で伝説の雑誌「話の特集」を創刊した矢崎氏が加筆・修正した本です。サブタイトルに「僕が愛した芸術と反骨」とあるように永六輔さんと親しかった人たちについてのエッセイである。永さんや以下の懐かしい人たちに興味のある方はお読みください。

渥美清、淀川長治、岸田今日子、三木鶏郎、三木のり平、丹下キヨ子、三国連太郎、黛敏郎、仲村八大、坂本九、淡谷のり子、石井好子、三波春夫、美空ひばり、小沢昭一、野坂昭如、やなせたかし、住井すゑ、宮本常一、筑紫哲也、水上勉、井上ひさし.



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