2012-05-07 18:27:57
★羽生結弦選手の世界選手権フリーをふり返る
テーマ:フィギュアスケート国別対抗戦2012が終わり、この大会での高橋大輔選手の活躍で日本中が盛り上がったが、今シーズンを振り返ると、何と言っても、羽生結弦選手の世界選手権フリーの演技を忘れることはできないだろう。先日、コーチを阿部奈々美コーチからカナダのブライアン・オーサーコーチに変更し、フィギュアファンの関心を集めた羽生選手だが、ここでは、彼の、2011~2012シーズンでもっとも注目される演技の一つである世界選手権フリーをプロトコルを見ながら振り返ってみた。
≪フリープログラム≫
【技術要素】
1 4T・・・基礎点10.30・・・GOE2.43・・・合計12.73
羽生選手の4Tは回転軸が細くて美しいジャンプである。スラックスの黒い色が、その回転軸の細さを引き立てているように感じる。ジャッジの評価ランクは+3が4人、+2が4人、+1が一人である。GOEの計算は、このジャッジの評価ランクの上端と下端を一人ずつカットして、+3の換算点3.0と+2の換算点2.0をもとに計算すると、
{(3.0点×3人)+(2.0点×4人)}÷7=2.428≒2.43
となる。ここでアンコウはふと、この2.43は100点満点に換算したら何点になるのかという疑問を持った。従って、次に記す100点満点換算は、アンコウの試みの計算であり、ISU公認のものではないことを申し上げておく。
さて、この100点満点換算を考えるためには、GOEのマイナス部分も含めて考えるべきであろうから、マイナス部分の3.00を2.43にプラスして5.43とすると、5.43は5.43÷6.00=0.905で90.5%の取得率となる。6.00はこの場合、最高点3.00と最低点-3.00の幅の得点である。つまり羽生選手の4Tの出来栄えは100点満点で91点であったということになる。やはりほとんど完璧であったと言えるだろうが、+2の評価ランクが4人いたということが、彼の演技を90点台をわずかに超えた得点にしているものと考えられる。そしてまた、今後の伸びしろを感じさせる得点ともなっている。
2 3A・・・基礎点8.50・・・GOE2.14・・・合計10.64
イーグルから入ったこの3Aも美しいジャンプであった。しかし、ジャッジの評価ランクは+3が2人、+2が6人、+1が1人であった。各評価ランクの換算点は+3が3.0点、+2が2.0点、であるから、評価ランクの上端と下端の各1人ずつをカットして計算すると、
{(3.0点×1人)+(2.0点×6人)}÷7=2.142≒2.14
となる。3AのGOE最高点は3.00、最低点は-3.00であるから、マイナス部分の3.00を足して2.14+3.00=5.14とし、さらに満点は3.00+3.00=6.00だから5.14÷6.00≒0.86となり、86%の取得率となる。つまりこの3Aの出来栄えは100点満点で86点であったということになる。こんなに美しいのに86点なのだ。+3が少なく、+2が6人いたということがこの点数に大きく影響しているだろうが、この場合この+2の6人はジャッジの評価項目8項目のうち4項目に該当していると判定している。それにしても、あと何を改良したら良いのか?着氷の一瞬のぶれなどだろうか?流れはあると思うのだが・・・・。
3 3F・・・基礎点5.30・・・GOE1.20・・・合計6.50
これもクリーンに決まった3Fであったと思う。しかし、ジャッジの評価ランクでは、+3が1人、+2が5人、+1が3人であった。3Fの換算点は+3が2.1点、+2が1.4点、+1が0.7点であるから、上端と下端を一人ずつカットして計算すると、
{(1.4点×5人)+(0.7点×2人)}÷7=1.20
となる。マイナスの最低点は-2.1点であるから、3Fの満点は2.1+2.1=4.2となる。従って、マイナス部分の2.1点を1.20に足して3.30とし、3.30÷4.20≒0.79であるから、羽生選手の3Fは79点となる。やはり+3のランクがもう少し欲しいところだ。しかし、GOEの1.20はかなり頑張っている得点であり、ジャンプの流れ、飛距離、すべてに完成度が求められているのだろう。
4 FCSSp4・・・レベル4・・・基礎点3.00・・・GOE1.00・・・合計4.00
フライング足換えシットスピン。レベル4はさすがである。フライングから短いノーマルなシットスピンをへてフリーレッグを軸足の膝の上にのせるパンケーキスピンをし、次は足換えをして、今度は軸足のももの下側にフリーレッグを折り入れて回転するリザーブパンケーキスピンを演技する。この間に両手を伸ばして移動させたりして演技にアクセントを付けている。
GOEに関してジャッジの評価ランクは+2が8人、+1が1人である。上端、下端の一人ずつをカットして計算すると、+2の換算点は1.0だから、
(1.0×7人)÷7=1.00
となる。ここで100点満点換算を考えてみると、このスピンの最高点は1.50、最低点は-0.9だから1.00の得点は1.00+0.90=1.90となり、満点は1.50+0.90=2.40であるから、1.90÷2.40≒0.79となる。つまり、このスピンの100点満点換算の得点は79点となる。やはり、レベル4だが、GOEで+3のジャッジがいないことがこの得点になると言える。+3はスピンを評価する8項目のうち6項目以上を取らないと付かないので、今後の改良が求められていると言えよう。
5 3Lz+2T・・・基礎点7.30・・・GOE0.50・・・合計7.80
3Lzでわずかにバランスを崩しそうになったが、持ち直してセカンドにつなげた。実況で「こらえた!」と伝えている。しかし流れが最初の入りから150度くらい向きを変えてしまっている。基礎点の計算は、
6.00+1.30=7.30
である。GOEに関して、ジャッジの評価ランクは+2が1人、+1が5人、0が2人、-1が1人である。マイナス評価をしているジャッジがいるのだ!厳しい。上端と下端の一人ずつをカットして計算すると、コンビネーションジャンプのGOEは難度の高いジャンプのGOEを採用するからこの場合3Lzとなり、+1の換算点は0.7だから、
{(0.7×5人)+(0×2人)}÷7=0.50
となる。ジャンプに関して、ジャッジの判定は8項目あり、+1が多いということは、この8項目のうち2項目を獲得しているにすぎないと見たジャッジが多かったことを意味している。ここで100点満点換算を考えてみると、このコンビネーションジャンプの最高点は2.10、最低点は-2.10だからGOE 0.50の得点は0.50+2.10=2.60となり、満点は2.10+2.10=4.20であるから、2.60÷4.20≒0.62となる。つまりこのコンビネーションジャンプの100点満点換算の得点は62点となる。やはり、基礎点はしっかり獲得しているが、GOEで評価ランクで+3がなく、+2も1人というところが寂しい。しかし、それだけ今後に伸びしろが大きいとも言える。
6 CiSt3・・・レベル3・・・基礎点3.30・・・GOE0.93・・・合計4.23
サーキュラーステップシークエンス。レベル3である。このステップシークエンスの終わりか次のつなぎのところでバランスを崩し転倒してしまったが、転倒の減点以外、採点に大きな影響はなかったようである。GOEに関して、ジャッジの評価ランクは+2が7人、+1が2人である。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、換算点は+2が1.0、+1が0.5だから、
{(1.0×6人)+(0.5×1人)}÷7=0.928≒0.93
となる。+2が7人もいたということは8項目のうち4項目も評価しているジャッジが多かったということを意味している。ここで100点満点換算を考えてみると、このステップシークエンスの最高点は1.50、最低点は-2.10だからGOE0.93の得点は0.93+2.10=3.03となり、満点は1.50+2.10=3.60であるから、3.03÷3.60≒0.84となる。つまりこのステップシークエンスの100点満点換算の得点は84点となる。このステップシークエンスの場合、マイナスの幅が2.10とプラスの幅より0.6も大きいのでこうなるのだが、羽生選手の場合、+3をつけたジャッジはいなかったが、採点の妙でこうした84点という得点になったと言えよう。
7 3A+3T・・・(1.1倍)・・・基礎点13.86・・・GOE1.57・・・合計15.43
転倒のあと、気を取り直してのジャンプ。見事に成功した。この辺の頑張りが、今回の羽生選手の演技を感動へと導いて行ったと言える。観衆が彼の演技を固唾を飲んで見守っているのが伝わってくる。基礎点の計算は、
(8.50+4.1)×1.1=13.86
である。GOEに関して、ジャッジの評価ランクは+3が1人、+2が4人、+1が4人である。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、コンビネーションジャンプのGOEは難度の高いジャンプのGOEを採用するからこの場合3Aとなり、換算点はそれぞれ+2が2.0、+1が1.0だから、
{(2.0×4人)+(1.0×3人)}÷7=1.571≒1.57
となる。+3が1人いたが、+1も4人いたということでこういう得点になるということになる。ここで100点満点換算を考えてみると、このコンビネーションジャンプの最高点は3.00、最低点は-3.00だからGOE1.57の得点は1.57+3.00=4.57となり、満点は3.00+3.00=6.00であるから、4.57÷6.00≒0.76となる。つまりこのコンビネーションジャンプの100点満点換算の得点は76点となる。今回のこの3A+3Tは持って行き方が力づくというふうに感じるのだが、その辺をジャッジは敏感に感じ取っていると推測される。ジャンプの判定要素に「開始から終了まで無駄な力が全くない」という項目があるのだ。
8 3Lz+2T+2T・・・(1.1倍)・・・基礎点9.46・・・GOE0.10・・・合計9.56
羽生選手の場合、3回転以上のジャンプは3Aと3Lzを二回ずつ跳んでいる。基礎点の計算は、
(6.00+1.30+1.30)×1.1=9.46
である。GOEに関して、ジャッジの評価ランクは+1が2人、0が7人である。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、コンビネーションジャンプのGOEは難度の高いジャンプのGOEを採用するからこの場合3Lzとなり、換算点は+1が0.7だから、
{(0.7×1人)+(0×6人)}÷7=0.10
となる。かなり厳しいと言える。ここで100点満点換算を考えてみると、このコンビネーションジャンプの最高点は2.10、最低点は-2.10だからGOE0.10の得点は0.10+2.10=2.20となり、満点は2.10+2.10=4.20であるから、2.20÷4.20≒0.52となる。つまりこのコンビネーションジャンプの100点満点換算の得点は52点となる。ジャッジの評価ランクが0であったものが多かったのでこの得点は妥当かもしれない。それにしても、流れが乏しいジャンプコンビネーションへの採点が最近とみに厳しいような気がする。
9 3Lo・・・(1.1倍)・・・基礎点5.61・・・GOE0.40・・・合計6.01
つなぎにイナバウアーを入れたあとの3Loである。基礎点の計算は、
5.1×1.1=5.61
である。このジャンプをGOEに関してみると、ジャッジの評価ランクは+1が5人、0が4人である。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、換算点は+1が0.7だから、
{(0.7×4人)+(0×3人)}÷7=0.40
となる。ここで100点満点換算を考えてみると、このジャンプの最高点は2.10、最低点は-2.10だからGOE0.40の得点は0.40+2.10=2.50となり、満点は2.10+2.10=4.20であるから、2.50÷4.20≒0.60となる。つまりこのジャンプの100点満点換算の得点は60点となる。見た目ではほとんど完璧に見えるのだが、この得点である。ジャッジの評価ランクで0が4人もいたことが大きく影響しているのだろう。羽生選手は3Loを苦手にしていたか?彼としても満足のいく得点ではないだろう。シニアに参戦し始めたころ、羽生選手は演技終盤に疲れをみせることがあったが、今回の世界選手権では始めから終わりまで終始力強い演技を見せていた。日頃の特訓が功を奏しているようであったが、単発のジャンプであるこの3Loの得点は気になる。
10 CCoSp4・・・レベル4・・・基礎点3.50・・・GOE0.43・・・合計3.93
足換えコンビネーションスピン。キャメルスピンからドーナッツスピンへ、足換えをしてシットスピンから足を伸ばしたまま腰をかがめ、フットをつかんだスピン(名前がわからない- 笑、注)へと続く。
GOEに関してみると、ジャッジの評価ランクは+2が1人、+1が6人、0が1人、-1が1人である。+2から-1まで差があり、ジャッジの評価がわかれている。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、換算点は+1が0.5だから、
{(0.5×6人)+(0×1人)}÷7=0.428≒0.43
となる。ここで100点満点換算を考えてみると、このコンビネーションスピンの最高点は1.50、最低点は-0.90だからGOE0.43の得点は0.43+0.90=1.33となり、満点は1.50+0.90=2.40であるから、1.33÷2.40≒0.55となる。つまりこのジャンプの100点満点換算の得点は55点となる。ジャッジのマイナス評価の得点がプラスの評価の得点より幅が小さいのでこうした得点になるのだが、スピンについてのジャッジ評価の8項目をあまり満たしていないという判定なのだろう。評価ランクで0と-1がいるのが気になる。
注=「足を伸ばしたまま腰をかがめ、フットをつかんだスピン」については、読者・しまのはしさんから「A字スピン」と呼ぶとの指摘がありました。
11 ChSt1・・・基礎点2.00・・・GOE1.40・・・合計3.40
プロトコルを見ていて、こちらの見る力がないことを痛感するのがステップの評価を考えるときである。選手は様ざまなステップ、ターンを駆使して演技しているはずであるが、この場合はほとんどジャッジの判定にゆだねるしかない。ツイズルくらいはわかるのだが、ほかのターン、ステップはYou Tubeで単独で見るときは判別できるものの、演技の中で駆使されるとほとんどわからないのである(悔しい)。
GOEに関してみると、ジャッジの評価は+2が8人、+1が1人である。+3はいないものの、+2が8人ということは、ジャッジの判定項目の8項目のうち4項目を獲得していると見たジャッジが8人もいたということである。これはさすがというべきであろう。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、換算点は+2が1.40だから、
(1.40×7人)÷7=1.40
となる。ここで100点満点換算を考えてみると、このステップの最高点は2.10、最低点は-1.50だからGOE1.40の得点は1.40+1.50=2.90となり、満点は2.10+1.50=3.60であるから、2.90÷3.60≒0.81となる。つまりこのコレオステップシークエンスの100点満点換算の得点は81点となる。+3がいなかった割には得点が高い。+2で8人というのがきいているのだ。
12 3S・・・(1.1倍)・・・基礎点4.62・・・GOE0.00・・・合計4.62
基礎点の計算は、
4.20×1.1=4.62
である。GOEに関して見ると、ジャッジの評価は+1が1人、0が7人、-1が1人である。見た目ではほとんど成功しているのだが、着氷でわずかに揺れている。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、
(0.00×7人)÷7=0.00
となる。ここで100点満点換算を考えてみると、このジャンプの最高点は2.10、最低点は-2.10だからGOE0.00の得点は0.00+2.10=2.10となり、満点は2.10+2.10=4.20だから2.10÷4.20=0.50となる。つまりこの3Sの100点満点換算の得点は50点となる。わずかずつではあるが、GOEで得点を積み重ねることが大事だと改めて思う。
13 FCCoSp2・・・レベル2・・・基礎点2.50・・・GOE0.64・・・合計3.14
フライング足換えコンビネーションスピン。3Sを跳んで直後、反動を付けてのフライングコンビネーションスピンである。このことは評価されないのであろうか?しかし、レベル2であった。なぜレベル2なのか分からない。回転数などの問題も考えられる。それくらい見た目には完成度が高いと感じたスピンである。
GOEに関して見ると、ジャッジの評価は+2が3人、+1が5人、0が1人である。上端と下端の1人ずつをカットして計算すると、換算点は+2が1.00、+1が0.50であるから、
{(1.00×2人)+(0.50×5人)}÷7人=0.642≒0.64
となる。ここで100点満点換算を考えてみると、このコンビネーションスピンの最高点は1.50、最低点は-0.90だからGOE0.64の得点は0.64+0.90=1.54となり、満点は1.50+0.90=2.40だから1.54÷2.40≒0.64となる。つまりこのコンビネーションスピンの100点満点換算の得点は64点となる。なぜ評価ランクで+3がいなかったのか?カットされたとはいえなぜ0評価がいたのか?今後に改善が求められていると言えよう。
******************************
以上のように技術要素をみてきた。とくにGOEに関しては100点満点で換算するということを行った。そこで、これらを表にまとめてみた。
こうして見ると、羽生選手は映像で見る限り、かなり頑張って完成度が高いように見えるが、平均点で70.7であり、まだまだ伸びしろがあるようである。もっとも、すべてのエレメンツで満点を取ることができるわけではないのだから、この平均点が70.7という値は「すごい!」というべきであろう。実際、このフリーの技術点(TES)では羽生選手がパトリック・チャン選手や高橋大輔選手をおさえて首位であった。GOEでマイナスがないということは、ここまで得点をのばせるのだ。GOEだけで12.74も獲得しているのである!
***************************
【演技構成要素】
演技構成点(PCS)・五項目の得点は下記の通りである。
1SS・・・スケートの技術・・・・8.39
2TR・・・要素のつなぎ・・・・8.00
3PE・・・演技力・遂行力・・・・8.39
4CH・・・振り付け・構成・・・・8.29
5IN・・・音楽との調和・・・・・8.43
これを見ると、SSがとても高い。8.39という8点台半ばの得点を得ていることがすごいと思う。言い忘れたが、羽生選手は今年、世界選手権初出場である!初出場でいきなりSSが8.39なのだ。チャン選手のSSに比べたら、確かに低く差があることは認めるが、17歳初出場でこのSSはさすがというか、すごいのである。
ここで、SS基準方式で羽生選手のPCSを見てみた。
この表のTR、PE、CH、INをどう見るかについて、今回は次のような表を採用した。
SS基準方式を紹介した方は評価基準を次のように言っています。
『SS以外の項目については、こういうパターンで評価されている事が多く、これ以外のパターンだと、ジャッジが口角泡を飛ばして選手に言いたい事と言っているイメージです。
さらに細かい事を言えば、SSより少しでも高い評価を貰っている場合はスタオベ級の演技。そして、SSより一段階以上プラスを貰っていれば、ジャッジがブラボーと叫んでる程の大絶賛演技というイメージです。一段階とは0.25で、ジャッジの持ち点は0.25間隔。過去のプロトコルを見ると、【SS-0.5~+0.25以内】に収まっていることがほとんどでジャッジはこの範囲を逸脱することを恐れているように感じます』
確かに、SS以外の演技構成点はSSの前後で振り分けられていると見られる。TRは別だが、数多くの選手の表を見れば、PE、CH、INはSSの+-0.25の範囲内で振り分けられていることが歴然である。
この表を参考に羽生選手のPCSを見ると、TRはまあまあの演技といい演技の中間で、もう少し要素のつなぎの部分で改良の余地がありそうだ。
PEは、SSと同点であり、いい演技となっている。羽生選手は転倒が一つあったが、その影響は減点1.00以外ほとんどなく、羽生選手が転倒で意気消沈していなかったことが遂行力で評価されていると感じられる。
CHはいい演技にわずかに及ばず、力の入った動作についてジャッジは今一つと言った評価か?
INはSSより0.04だけ高い得点となっている。音楽に合わせて演技をしたという感想を持っている観客は多いと推測されるが、ジャッジもスタオベ級の演技と評価していると言える。
**演技構成点(PCS)
(8.39+8.00+8.39+8.29+8.43)×2.00=83.00
***フリーの得点
91.99+83.00-1.00=173.99
こうしてフリー上位者の表を見ると、羽生選手のTESがただ一人90点台をマークしている。このメンバーのなかでTESが首位というのはすごいと言えよう。PCSは3位だが、それでも80点を超えているのは今後に期待が持てる。高橋選手のPCS85点台と競っているのは注目すべきである。チャン選手にはまだPCSで差をつけられているのは仕方がない。羽生選手自身、チャン選手のスケーティングを絶賛しているという。今後、羽生選手のPCSが80点を超えるためにも、SSの8点台の堅持を期待したい。
****総合得点
ショート+フリー=77.07(7位)+173.99(2位)=251.06(3位)
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