2012年01月11日(水) 15時35分22秒
2012年の住宅市場を予測する
テーマ:ブログ
●新築マンション
2008年のリーマンショックで大幅に供給を減らした新築マンションは、フラット35や住宅エコポイントなど政策の後押しも手伝って2010年には底を脱却、2011年は大幅な回復が見込まれるものとされていました。
ところが3月に東日本大震災が起きたことで買い控えはもちろん「供給側の販売活動の自粛」「資材不足工期が読めない」「企画の見直し」などの理由から新規売り出しの抑制もあり、最終的には2010年並みの供給量(4.5万戸程度/首都圏)で落ち着きそうです。
2011年は税制や優遇措置などについて実質的に大きな変化もなく、これまで抑制されてきた潜在的な需要・供給の双方が見込まれることから、首都圏でいえば5.3万-5.5万戸と、20%近く増加するものと見ています。
注目されるのは【災害対応力】ですが「免震・制振構造」や「コンクリート強度の高い物件」、「非常用飲料水システム」や「マンホールトイレ」「炊き出しかまどに利用できるベンチ」「防災倉庫」など広義の災害対応をうたう物件が増加するでしょう。
購入者はこういった企画を好意的に受け入れるものと思われます。一方こうした企画に伴うコストの増加を価格に反映させることに供給側は慎重で、販売価格の上昇要因にはならないでしょう。

新築マンションではあまり見られなかった【長期優良住宅】は、その基準が緩和されたことから、その割合が大きく増加するでしょう。長期優良住宅認定は2009年6月にスタートし、今年9月末までに約22万戸を認定しました。しかしこのうち、21万戸以上が戸建て住宅。共同住宅は、わずか4500戸程度にとどまっていました。
新年1月7日にモデルルームがオープンした【ザ・パークハウス晴海タワーーズ(三菱地所)】は湾岸立地のタワーマンションということでその動向に注目が集まっていますが、9月からの広告では3000件超の反響と順調だったようです。
ただし多数の供給は、事業規模をコンパクトにし資金総額や回転を早めることで極力リスク回避したい、確実に売れるものを供給したい、といった思惑から「都心」「駅近」「小規模」「コンパクト」といった傾向となるでしょう。
間取りもファミリータイプより1LDKなどのコンパクトな物件が増加します。物件価格のグロス(総額)を下げて買いやすくするためです。単身女性をターゲットとする傾向になります。新築マンション市場が不況期から様子を伺う局面では常にこういった傾向があります。
いずれにせよ供給側は販売活動に慎重で、価格は昨年と同様か、やや弱気ということになるのではないでしょうか。立地や企画、価格について例年と比較して相対的に条件が良く、購入者には好意をもって受け入れられるものと思います。
●新築一戸建て
新築一戸建て市場も基本的には新築マンション市場と同様の流れですが、新築マンション用地仕入れの激化から、マンションデベロッパーの戸建市場参入などの流れが水面下で起きています。
新築マンション用地は、物件情報数こそ減少していないものの、立地の選別や、事業資金や期間の回転を早めたい思惑から都心部のコンパクトな用地が仕入れの際に競合し、思うように用地仕入れができないためです。
一戸建てについてはこれまで「夏は暑く、冬は寒い」と思われていた省エネ性能についてより大きな変化が起きる年。省CO2や震災後の電力不足、原発などエネルギー問題から、国は2020年までに、すべての新築住宅・建築物について省エネルギー基準への適合を義務付ける方針を2010年に公表。ヨーロッパなどでは住宅売買時の省エネルギー性能表示はすでに義務化されており、遅ればせながら日本にもその流れが。
2012年は「省エネ元年」といっていい年です。大手ハウスメーカーを中心に、太陽光などの設備的な省エネ、断熱材などの構造的な省エネについて、より積極的な取り組みが行われるでしょう。
国は将来の「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」や「LCCM住宅(ライフサイクル・カーボン・マイナス」も視野にいれており、これまであまり取り組まれてこなかったのレベルの省エネ住宅についても実験的な、フラッグシップ的な商品が投入されるかもしれません。
※ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
太陽光発電システムや高効率給湯器などによってエネルギー消費を差し引きゼロに
※LCCM住宅(ライフサイクル・カーボン・マイナス住宅)
住宅の長い寿命の中で、建設時、運用時、廃棄時に省CO2対策、太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーを創出、住宅建設時のCO2 排出量も含め生涯でのCO2 収支をマイナスに
いわゆるパワービルダーと呼ばれるところもこの流れに追随することに。一方で、厳しいのは工務店。これから工務店の大淘汰、2極化が始まります。小粒ながらも企画やマーケティング、品質管理にすぐれ地域密着で愛される工務店とそうでないところという感じです。
供給数は2010年並み。ただし長期的には人口・世帯数減、中古・賃貸市場の発達でパイを徐々に減らしていきます。
●中古マンション
またこの流れは、中古住宅の買取再販にも押し寄せています。特に中古マンションは買取競争が激化するでしょう。ただしこの事業を成立させるためには、経費や利益を勘案すると相場価格の60-70%程度で買取りをしなければならず、自ずと市場規模は限定的であるといえます。よってこの市場(買取再販)は思うほど伸びず、これまで買取再販事業を既に行なってきた事業者とのパイの奪い合いになるでしょう。
中古マンション市場で伸びるのは上述した「買取り再販型」ではなく、一般的な個人間売買である「中古を買ってリフォーム」というスタイルです。中古マンションのそれはますます伸長するものと思われます。
価格動向については、地域によってばらつきが出そうです。例えば東京23区の場合、2010年はグロスに割安感のある城北・城東地区の価格が落ち着きはじめ、次いで城西・城南地区がという順番。都心3区についてはいまだ下落傾向にあります。

郊外では駅近、あるいは遠くても魅力のある物件の場合「中古マンションを買ってリノベーション」というユーザーが増加するでしょう。
●中古一戸建て
一方で中古一戸建ての個人間売買が本格的に伸長するためには「耐震性や劣化に対する不安解消が払拭される何か」が必要です。RC(鉄筋コンクリート造)であるマンションに比べて、木造が主流である一戸建てには、耐震性について漠然とした不安があるためです。これは、民間による「ホームインスペクション(住宅診断)」や「瑕疵(かし)保険」などがどの程度浸透するかにかかっています。
※中古市場全般
中古住宅市場全体としては相変わらず好調に推移するでしょう。新築持ち家偏重の融資や税制から、もともと低く抑えられてきた中古住宅流通数は現在45万戸程度ですが、200万戸以上にまで伸長する潜在力を秘めており、いまは他先進国並みの市場に移行する過渡期にあります。
「中古住宅・リフォームトータルプラン検討会(国交省)」で検討されているリフォーム関連施策、「不動産流通市場活性化フォーラム(国交省)」で検討されている中古住宅への融資緩和市場整備や法改正の動きなど、この流れは加速する一方です。
一方で、新築市場と中古市場の間には、明確な相関関係があります。例えば新築マンションの供給が細ると中古マンション市場が活発になります。逆に新築が増えると中古が減るのです。新築マンション市場がある程度回復を見せる分量に応じて、中古市場を受ける分、大きく伸長するということにはならないかもしれません。
とはいえ、永らく続くデフレや社会構造改革の遅れから、給与所得者の給与は97年から15%減少していること、また、住宅購入所得層が今後減少する一方であることなどを踏まえると、相対的に高価格である新築が売れる価格水準や絶対的なパイには大きな下落圧力がかかっています。中古には手が届きやすく、世の中の風潮情勢いかんでは中古がさらに人気を集めるかもしれません。


●賃貸住宅
どの指標を見てもなだらかな下落を続ける賃料ですが、その内実はかなりバラエティーに富んでいます。
「ライダーズ賃貸」「畑がついてるエコアパート」「防音性の高いミュージション」など趣味や境遇に特化した賃貸住宅は相変わらず活況を集めそうですし、シェアハウスも相変わらず伸び続けるでしょう。
ただしシェアハウスは、2000年の695件が、05年には2893件、07年には6897件、2010年には9000件超と大幅増(ベッド総数・1都3県・ひつじ不動産調べ)の反動もあってか、昨今ではトラブルも散見されるようになってきました。「シェアハウス事業からの"事業撤退"という体験談」しかしこれはあくまでも過渡期的な事象であり、事業者・入居者の成熟度の高まりに応じて今後も順良に推移するでしょう。
また「壁紙が選べる賃貸( メゾン青樹 )」「改装可能な物件( DIYP )」など、従来の賃貸住宅では味わえなかった、カスタマイズ可能な物件が出てくるなど、多様化の様相。持ち家か賃貸かというのは、たんに利用形態の違いに過ぎないということに。つまり、賃貸が不自由だから持ち家にしようということではなくなってくるわけです。
賃貸市場全般としては、相変わらずニーズより供給が上回っており、一方で世帯数は減少するわけですから、長期的な賃料は下落トレンド。賃料下落局面において、更新時に家賃交渉をし賃料減額になるケースは半分以下。(麗澤大学・清水教授)。
今後は、家賃交渉をする方も増加し賃料は下落する圧力がさらに働くでしょう。実際には、賃料を減額するよりは、契約時の敷金や礼金、更新時の更新料などが減額になったりゼロにするほうが先でしょうから、賃料の下落という形で明確にデータとして現れるのはもう少し先のことになりそうです。
マクロ視点で見れば空室率はやや上昇し賃料はなだらかな下落、敷金・礼金や更新料もマイナス傾向といったところですが、ミクロでは、人気を博し賃料が下がらない・下がりにくい、空室が出ない・出にくい物件とそうでないものと2極分化がますます進行します。
賃貸住宅派にとって、この市場の変化は魅力的です。
と、おおよそこんな感じです。注意したいのは「突発的な事態がなかった場合」が前提だということ。今年は何が起きてもおかしくはないのですから。
またそもそも住宅市場はいま、様々な意味で大きな変革期にあり【これまでの常識のうち半分は吹っ飛んでしまい、普遍的な常識が残る一方で新常識が台頭するプロセスにあるのだ】という認識が必要です。
2008年のリーマンショックで大幅に供給を減らした新築マンションは、フラット35や住宅エコポイントなど政策の後押しも手伝って2010年には底を脱却、2011年は大幅な回復が見込まれるものとされていました。
ところが3月に東日本大震災が起きたことで買い控えはもちろん「供給側の販売活動の自粛」「資材不足工期が読めない」「企画の見直し」などの理由から新規売り出しの抑制もあり、最終的には2010年並みの供給量(4.5万戸程度/首都圏)で落ち着きそうです。
2011年は税制や優遇措置などについて実質的に大きな変化もなく、これまで抑制されてきた潜在的な需要・供給の双方が見込まれることから、首都圏でいえば5.3万-5.5万戸と、20%近く増加するものと見ています。
注目されるのは【災害対応力】ですが「免震・制振構造」や「コンクリート強度の高い物件」、「非常用飲料水システム」や「マンホールトイレ」「炊き出しかまどに利用できるベンチ」「防災倉庫」など広義の災害対応をうたう物件が増加するでしょう。
購入者はこういった企画を好意的に受け入れるものと思われます。一方こうした企画に伴うコストの増加を価格に反映させることに供給側は慎重で、販売価格の上昇要因にはならないでしょう。

新築マンションではあまり見られなかった【長期優良住宅】は、その基準が緩和されたことから、その割合が大きく増加するでしょう。長期優良住宅認定は2009年6月にスタートし、今年9月末までに約22万戸を認定しました。しかしこのうち、21万戸以上が戸建て住宅。共同住宅は、わずか4500戸程度にとどまっていました。
新年1月7日にモデルルームがオープンした【ザ・パークハウス晴海タワーーズ(三菱地所)】は湾岸立地のタワーマンションということでその動向に注目が集まっていますが、9月からの広告では3000件超の反響と順調だったようです。
ただし多数の供給は、事業規模をコンパクトにし資金総額や回転を早めることで極力リスク回避したい、確実に売れるものを供給したい、といった思惑から「都心」「駅近」「小規模」「コンパクト」といった傾向となるでしょう。
間取りもファミリータイプより1LDKなどのコンパクトな物件が増加します。物件価格のグロス(総額)を下げて買いやすくするためです。単身女性をターゲットとする傾向になります。新築マンション市場が不況期から様子を伺う局面では常にこういった傾向があります。
いずれにせよ供給側は販売活動に慎重で、価格は昨年と同様か、やや弱気ということになるのではないでしょうか。立地や企画、価格について例年と比較して相対的に条件が良く、購入者には好意をもって受け入れられるものと思います。
●新築一戸建て
新築一戸建て市場も基本的には新築マンション市場と同様の流れですが、新築マンション用地仕入れの激化から、マンションデベロッパーの戸建市場参入などの流れが水面下で起きています。
新築マンション用地は、物件情報数こそ減少していないものの、立地の選別や、事業資金や期間の回転を早めたい思惑から都心部のコンパクトな用地が仕入れの際に競合し、思うように用地仕入れができないためです。
一戸建てについてはこれまで「夏は暑く、冬は寒い」と思われていた省エネ性能についてより大きな変化が起きる年。省CO2や震災後の電力不足、原発などエネルギー問題から、国は2020年までに、すべての新築住宅・建築物について省エネルギー基準への適合を義務付ける方針を2010年に公表。ヨーロッパなどでは住宅売買時の省エネルギー性能表示はすでに義務化されており、遅ればせながら日本にもその流れが。
2012年は「省エネ元年」といっていい年です。大手ハウスメーカーを中心に、太陽光などの設備的な省エネ、断熱材などの構造的な省エネについて、より積極的な取り組みが行われるでしょう。
国は将来の「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」や「LCCM住宅(ライフサイクル・カーボン・マイナス」も視野にいれており、これまであまり取り組まれてこなかったのレベルの省エネ住宅についても実験的な、フラッグシップ的な商品が投入されるかもしれません。
※ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
太陽光発電システムや高効率給湯器などによってエネルギー消費を差し引きゼロに
※LCCM住宅(ライフサイクル・カーボン・マイナス住宅)
住宅の長い寿命の中で、建設時、運用時、廃棄時に省CO2対策、太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーを創出、住宅建設時のCO2 排出量も含め生涯でのCO2 収支をマイナスに
いわゆるパワービルダーと呼ばれるところもこの流れに追随することに。一方で、厳しいのは工務店。これから工務店の大淘汰、2極化が始まります。小粒ながらも企画やマーケティング、品質管理にすぐれ地域密着で愛される工務店とそうでないところという感じです。
供給数は2010年並み。ただし長期的には人口・世帯数減、中古・賃貸市場の発達でパイを徐々に減らしていきます。
●中古マンション
またこの流れは、中古住宅の買取再販にも押し寄せています。特に中古マンションは買取競争が激化するでしょう。ただしこの事業を成立させるためには、経費や利益を勘案すると相場価格の60-70%程度で買取りをしなければならず、自ずと市場規模は限定的であるといえます。よってこの市場(買取再販)は思うほど伸びず、これまで買取再販事業を既に行なってきた事業者とのパイの奪い合いになるでしょう。
中古マンション市場で伸びるのは上述した「買取り再販型」ではなく、一般的な個人間売買である「中古を買ってリフォーム」というスタイルです。中古マンションのそれはますます伸長するものと思われます。
価格動向については、地域によってばらつきが出そうです。例えば東京23区の場合、2010年はグロスに割安感のある城北・城東地区の価格が落ち着きはじめ、次いで城西・城南地区がという順番。都心3区についてはいまだ下落傾向にあります。

郊外では駅近、あるいは遠くても魅力のある物件の場合「中古マンションを買ってリノベーション」というユーザーが増加するでしょう。
●中古一戸建て
一方で中古一戸建ての個人間売買が本格的に伸長するためには「耐震性や劣化に対する不安解消が払拭される何か」が必要です。RC(鉄筋コンクリート造)であるマンションに比べて、木造が主流である一戸建てには、耐震性について漠然とした不安があるためです。これは、民間による「ホームインスペクション(住宅診断)」や「瑕疵(かし)保険」などがどの程度浸透するかにかかっています。
※中古市場全般
中古住宅市場全体としては相変わらず好調に推移するでしょう。新築持ち家偏重の融資や税制から、もともと低く抑えられてきた中古住宅流通数は現在45万戸程度ですが、200万戸以上にまで伸長する潜在力を秘めており、いまは他先進国並みの市場に移行する過渡期にあります。
「中古住宅・リフォームトータルプラン検討会(国交省)」で検討されているリフォーム関連施策、「不動産流通市場活性化フォーラム(国交省)」で検討されている中古住宅への融資緩和市場整備や法改正の動きなど、この流れは加速する一方です。
一方で、新築市場と中古市場の間には、明確な相関関係があります。例えば新築マンションの供給が細ると中古マンション市場が活発になります。逆に新築が増えると中古が減るのです。新築マンション市場がある程度回復を見せる分量に応じて、中古市場を受ける分、大きく伸長するということにはならないかもしれません。
とはいえ、永らく続くデフレや社会構造改革の遅れから、給与所得者の給与は97年から15%減少していること、また、住宅購入所得層が今後減少する一方であることなどを踏まえると、相対的に高価格である新築が売れる価格水準や絶対的なパイには大きな下落圧力がかかっています。中古には手が届きやすく、世の中の風潮情勢いかんでは中古がさらに人気を集めるかもしれません。


●賃貸住宅
どの指標を見てもなだらかな下落を続ける賃料ですが、その内実はかなりバラエティーに富んでいます。
「ライダーズ賃貸」「畑がついてるエコアパート」「防音性の高いミュージション」など趣味や境遇に特化した賃貸住宅は相変わらず活況を集めそうですし、シェアハウスも相変わらず伸び続けるでしょう。
ただしシェアハウスは、2000年の695件が、05年には2893件、07年には6897件、2010年には9000件超と大幅増(ベッド総数・1都3県・ひつじ不動産調べ)の反動もあってか、昨今ではトラブルも散見されるようになってきました。「シェアハウス事業からの"事業撤退"という体験談」しかしこれはあくまでも過渡期的な事象であり、事業者・入居者の成熟度の高まりに応じて今後も順良に推移するでしょう。
また「壁紙が選べる賃貸( メゾン青樹 )」「改装可能な物件( DIYP )」など、従来の賃貸住宅では味わえなかった、カスタマイズ可能な物件が出てくるなど、多様化の様相。持ち家か賃貸かというのは、たんに利用形態の違いに過ぎないということに。つまり、賃貸が不自由だから持ち家にしようということではなくなってくるわけです。
賃貸市場全般としては、相変わらずニーズより供給が上回っており、一方で世帯数は減少するわけですから、長期的な賃料は下落トレンド。賃料下落局面において、更新時に家賃交渉をし賃料減額になるケースは半分以下。(麗澤大学・清水教授)。
今後は、家賃交渉をする方も増加し賃料は下落する圧力がさらに働くでしょう。実際には、賃料を減額するよりは、契約時の敷金や礼金、更新時の更新料などが減額になったりゼロにするほうが先でしょうから、賃料の下落という形で明確にデータとして現れるのはもう少し先のことになりそうです。
マクロ視点で見れば空室率はやや上昇し賃料はなだらかな下落、敷金・礼金や更新料もマイナス傾向といったところですが、ミクロでは、人気を博し賃料が下がらない・下がりにくい、空室が出ない・出にくい物件とそうでないものと2極分化がますます進行します。
賃貸住宅派にとって、この市場の変化は魅力的です。
と、おおよそこんな感じです。注意したいのは「突発的な事態がなかった場合」が前提だということ。今年は何が起きてもおかしくはないのですから。
またそもそも住宅市場はいま、様々な意味で大きな変革期にあり【これまでの常識のうち半分は吹っ飛んでしまい、普遍的な常識が残る一方で新常識が台頭するプロセスにあるのだ】という認識が必要です。
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