2011年12月23日(金) 03時32分29秒

日本経済・政治つれづれ

テーマ:ブログ
資本主義経済というシステムは、かんたんにえば、誰かが『借金』をしてくれるから成立しています。もっとも、借金というもの言いは身もフタもない感じで不適切。本当は『負債』という表現がふさわしいのですが。

この負債と『資産』は常に同額でつり合っています。GDPが成長するということは、この資産と負債のバランスシートがどんどん膨らんでいくという現象を伴ないます。だから本来、国の借金というものは原則として、経済が成長するほど膨らんでいきます。

むろん外貨を稼げばその分、負債は他国に付け替えられることに。しかしこれは『グローバルインバランス』という根源的な問題を生むのであまりにバランスを欠いても、それはそれで持続不可能ということになります。

このように考えると、現代資本主義経済は決定的な欠点を抱えている持続不可能なシステムのように思えますが、とにかく今、私たちはこうしたゲームのルールの上で暮らしています。

『国』や『企業』や『国民』などの主体のうち、デフレ下では、企業や国民が借金をしなくなったため、GDPを維持するために国が国債を発行して借金をして市場に流しているという構図を続けています。

国の借金が問題だからといって、デフレ下にもかかわらず『不退転の覚悟』で、消費増税によって借金問題を解決しようとするのは、あまりにもピントはずれのスジの悪い手。増税した分、可処分所得が確実に減ることで消費が減って、さらなる税収の減少とデフレを招くだけです。

将来の消費増税は決して否定しないが、いかにもタイミングが悪いのです。

国の借金が増大しているのはあくまで結果であり、その原因は『企業や国民が借金しないこと』そして『経済が成長しないこと』であり、それはなにより『デフレ』だからです。

よって、国の借金問題を解決するには、とにもかくにも『デフレを解消し経済成長させること』そして『企業や国民が借金をして設備投資したり消費をしやすい環境を作ること』です。私が住宅市場の変革にこだわっているのは、主にこうした観点からです。価値の落ちない住宅市場を作ることで、中古住宅流通数を今の数杯の規模に膨らませ、リフォーム市場も伸ばします。さらに、価値の落ちない住宅を所有することは安心して消費できる源泉となり『リバースモーゲージ』などの金融商品開発によって年金などの裏付けにする、資産を一生かけて有効活用することもできます。

しかし、いわゆる『金融緩和』で、市中にお金をばらまけば解決するのだと主張する人がいたり、国債発行するにも無駄遣いするからダメだという人がいたり、実際に社会構造、産業構造を変えないままで国債発行していてもその通りの結果になりそうだから、打つ手がないよね、ということになりがち。

さらには、『国の借金』『国民一人あたり〇〇円の借金』などと、国家と家計を混同したようなおかしな表現がまかり通るし、経済にある程度詳しい人でも『国民の資産を国債発行で食いつぶしており、あと数年で国民資産と国の借金が逆転するので、そこで国債発行できなくなり破綻する』という珍説まででてくる始末。この手の議論は、国が国債という負債を積み上げると、それを買った主体に資産が積み上がる(バランスシート上はつりあう)という前提をすっ飛ばしています。

だからまず、社会構造・産業構造を転換する必要があり、各種の社会問題を解決しながら、その上で新しい経済成長の軌道に乗せる必要があり、その期待を担って政権交代が行われたはずなのですけどね。

結果はご覧のとおり。

ここで『なんだよ、自民党も民主党も、政治は全部ダメじゃん』となり、そこでハタと気がついて『結局のところ、政治は自分たち国民の鏡なんだよな』となり、主体性を持ち国民が自分のアタマで考えるようになり、具体的な行動に落とし込まれ・・・という流れが出来上がるまでにはまだまだ相当の時間を要しそうです。各種業界の既得権益的な存在も、国民の一員。はたしてそれまで経済がもつのか、世界のキナ臭い各種課題は爆発しないのか、とか気にしながら、とにかく私たちは今できることをやるしかないわけです。

※私の不動産投資勉強会では、こういったこともお話しています。



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