2010年01月18日(月) 01時33分32秒

ハウスメーカー・新築マンションデベロッパー消滅

テーマ:ブログ
【2010年の不動産・住宅市場はどうなる】というテーマでメディアの方を集めてお話をしていますが、実は今年ほど業界動向が読みにくい年もありません。大きな潮流、抗うことのできない流れはもう決まっていますが、その変化があまりにも激しすぎて、短期的な予測が成り立ちにくいということです。

一般的な予測というものは、これまでの実績を踏まえて、今年のトレンドを踏まえて、さらにそこから予測できる新しい流れなどを付け加えて、というものですが、こういったものはしょせん、過去の延長線上から導き出されるものです。ところがその「過去の延長線」自体がもう無くなっているとしたら。

たとえば「新設住宅着工戸数」は、ずっと120万戸程度だったものが、ここ数年は100万戸そこそこへ。リーマンショックやデフレの影響を受けた昨年は75万戸程度。このような実績に、今年の政治・経済動向などを踏まえれば、「リーマンショック後ほどひどくはなく、まあおおよそ75万戸強だろう」ということになります。実際、いくつかのシンクタンクの予測もほぼ見事に75万戸の後半。

しかし私はこのような予測の仕方には多分に懐疑的です。不動産・住宅業界ではある意味「パラダイムシフト」が起きており、ゲームでいえば次のバージョンへ移行済みであるからです。局面が変わっているのもかかわらず、体制が追い付いていないという状況。このような事態が不動産・建設以外のありとあらゆる業界で起きており、変化の流れは相乗効果を持ちつつ加速していくものと思われます。

実は「これから不動産・建設業界に大きな変化が来るのだ」と、私は5~6年前から業界内外で騒いで来ましたが、正直、あまり聞く耳は持たれませんでした。聞いてもらえない理由は大きく2つ。一つは「無関心」。そしてもう一つは「聞きたくない」とでもいうようなものです。

【2011年新聞・テレビ消滅 (文春新書) (新書) 佐々木 俊尚 (著)
では、既存のマスメディアがネットメディアや技術革新、規制緩和によって崩壊すると予測していて衝撃的ですが、同時に「あ、これは不動産業界と全く同じではないか」と思いました。本書に登場する各プレイヤーを、不動産業界それぞれに当てはめて読み変えてみても、全く違和感なしです。

本書では、いわゆる「大衆」をターゲットとした「マスメディア」は崩壊しようとしており、垂直統合型・高コスト構造の大手メディアによるビジネスモデルはあと数年で崩壊するとしています。

※以下は「ビデオニュース・ドットコム」からの引用です。

「2011年 新聞・テレビ消滅」の著者でジャーナリストの佐々木俊尚氏は、マスメディアの崩壊はもはや避けられないと断言する。そして、それは既にマスメディアを支えてきた社会や技術の構造そのものが変わってしまったからに他ならないと言う。
 確かに今日のマスメディア衰退の直接的な原因は、広告収入の落ち込みにある。景気の低迷やインターネットの台頭も、メディアの経営状態には少なからず影響を及ぼしているだろう。しかし、佐々木氏は、新しい技術の到来でこれまで垂直統合によって高い収益を得ていた従来のビジネスモデルが完全に破綻した以上、仮に景気が持ち直したとしても、マスメディアの衰退に歯止めがかかることはないだろうと言うのだ。
----引用ここまで 本文はこちらから


これを不動産・建設業界にあてはめれば、ハウスメーカーというモデルが崩壊を遂げるのであり、新築マンションデベロッパーというモデルが崩壊するのであり、設計という仕事が極端に減少するのであり、新設住宅着工戸数が極端に減少するのであり、ということです。

もちろんこのことは、ハウスメーカーや新築マンションデベロッパーがなくなるとか、設計という仕事がなくなるとかいうことではなく、絶対数の減少と、構造の大変化があるということです。


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