2009年11月20日(金) 08時30分09秒

返済猶予法案が強行採決 住宅ローンの根本的な問題は?

テーマ:ブログ
昨日、衆議院で強行採決された「返済猶予法案」は、

金融機関に「努力義務」があるだけで、その具体的なラインは示されていません。


返済猶予法案の採決強行 衆院委、自公が欠席‎



簡単にいえば

「住宅ローンの返済について相談があった場合には、

 返済の猶予について積極的に相談に応じる」

というようなものです。



はたして、この程度のことを法案化する必要があるのか疑問があります。



現在、各金融機関は金融庁の始動で、積極的な返済相談に応じています。

このあたりのさじ加減は、法案化するまでもなく、

こういった運用で足りるのではないでしょうか。

ボーナス激減でローン延滞急増? 大手銀が態勢整備急ぐ


もっとも、国をあげての住宅購入キャンペーンをやってきたということの、

責任は充分感じなければならないでしょう。



住宅ローンが返済できないことの根本的な問題は、

日本の「住宅ローン返済の仕組み」にあります。

日本の住宅ローンは「借り手責任」が強く、

自宅を売却して残債が残っても、それを延々と払い続けるというものです。

阪神大震災の後も、

すでに存在しない自宅のローンを延々と払い続けるという事態が問題視されました。



1.買ったそばから価値が落ちる住宅を

2.借り手の責任において支払い続ける

この仕組みを根本的に変更しないと、同じことの繰り返しです。



住宅ローンの返済を猶予してもらったところで、

金利だけの支払いを続けて元金はまったく減少せず、

支払い総額は膨らむばかりです。



大手企業や金融機関には公的資金が投入されるのに、

なぜ個人はどこまでも返済が継続するのかという、

理不尽さはどこまでもついて回ります。



また住宅ローンを組む際には「生命保険」に加入します。

これは、万一のことがあれば住宅ローンの残債がゼロになるというもの。

この保険金は、金融機関が受けとります。

要するに、金融機関にとっては、

どんなことがあってもとりっぱぐれのない仕組みです。



いつまでもこのようなことはやっていられませんので、

1.価値が落ちない、落ちづらい住宅市場をつくる

2.住宅ローンの貸して責任を強化する(借りて負担を減らす)

ということが必要です。

これが行われない限り、どこまで行っても同じことの繰り返しです。



ところが

2.住宅ローンの貸して責任を強化する(借りて負担を減らす)

を行う場合、金融機関は当然、住宅ローンの貸し出しに慎重になり、

これまでのように物件価格の90%や100%のローンは

おいそれと出さないということになりますので、

住宅ローンの貸し出しは減少し、住宅の売れ行きは鈍化します。

仕組みを変更する際の、この現実的な弊害をどう考えるかということも

あわせて考える必要があります。

※日本を豊かにする住宅政策(1)

※日本を豊かにする住宅政策(2)

※日本を豊かにする住宅政策(3)

※日本を豊かにする住宅政策(4)

※日本を豊かにする住宅政策(5)

※日本を豊かにする住宅政策(6)




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