今回は9月8日に行われた第66期王将戦二次予選、佐藤天彦名人対渡辺明竜王の一戦を紹介します
全棋譜はこちらから

名人対竜王!
これだけでそそられますよねぇ~♪


本局は渡辺竜王が阪田流向かい飛車を採用
過去にも採用したことがあったと思いますが、かなり珍しいです


美濃に囲ってから、△24歩と仕掛けました


△14金ってかなり違和感ありますよね?

飛車のラインを軽くするのと15金の狙いこそあるものの、▲27歩~16歩とされてしばらく駒組み合戦に


駒組み合戦といっても、両者のコンセプトはかなり違うようです

先手は堅く堅く、後手は隙が出ないようにバランスを保ちます


結果、銀冠穴熊と空中要塞の戦いに

後手は駒落ち将棋の上手を持っているような形ですね


△35歩に▲45歩となってついに戦いに

妥協する手段もなく、ノーガードの殴り
あいになりました


ここで△46とがあるのが大きく、玉形先手が優っているものの、いい勝負です

▲43馬△22飛
と進んで下図


ここで▲33馬として千日手にするしかなかった、というのは佐藤名人の局後の感想

ただ、個人的にはこの後やってみたい手があります


それがこの局面
本譜は▲34ととして薄い攻めを強いられる展開となってしまいましたが、ここで▲34金でどうですかね?

それなら後手も攻めを切らすのは容易ではなかった気がします


△51桂は▲61馬で簡単に取られそうですが、
△52歩▲83金△53歩▲82金
△54王
として下図


こうなってしまうと後手玉は寄りそうもありません


▲69桂は最後のお願いですが、△68金が英断
▲67桂と取るくらいですが、△88銀成からバラして即詰みです


122手まで渡辺竜王の勝ちとなりました

相手に好きに囲わせ、玉の広さで圧倒
渡辺先生の懐の深さがみえた一局でした


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