5日目の朝だ。
ガコンッ、ドカ、バキッッ!
凄まじい音を響かせて、バリケードごと扉をぶち壊し、大河が強引に部屋に押し入ってきたのだ!
ベッドでうずくまる大樹の首根っこを掴んで、部屋の中央に引き摺り下ろすと、頬にビンタを浴びせて、無理矢理自分に目を向けさせた。
『兄ちゃん、いつまでこんな所にいるんだよ!? そんなとこでうずくまって何してんだよっ!? そんなんで鷹矢が喜ぶと思ってんのかよ!? あいつの台詞ちゃんと伝えただろっ、“僕の分まで思う存分精一杯生きて”だ! 親友の兄ちゃんが、誰よりも一生懸命生きなくてどうすんだよっっ!!』
顔を真っ赤にして、泣きながら訴えた大河。目を真っ赤に泣き腫らし、口惜しそうに、でもとても哀しそうに唇を歪めて、大樹を掴む腕はふるふると震えていた。
自分達兄弟は、歳が離れているせいかケンカなどしたことがなく、大樹を慕っている大河が口答えする事さえ稀<まれ>だった。だからこそ、それはとても衝撃的で、言葉だけでなく心が直接流れ込んでくるようだった。
「・・・15も歳下のあいつに説教されたんじゃ、兄の威厳形無しだよな。」
情けなさそうに眉根を寄せながらも、そんな弟を誇りに思う気持ちが、大樹の顔に見え隠れしている。
「俺さ、生きることにしたわ。お前の為になんて思い上がった事は言わない。自分の為に精一杯生きるんだ。―――いつかあの世へ行ったら、土産話をたくさんしてやるよ。だから少しの間待ってろよな。」
大樹は最後にニカッと笑うと、墓石を背にし、待ちくたびれているであろう4人のもとへと向かった。
「あっ、兄ちゃんだ。なぁ、忠告も虚しく夏風邪引いたこと、鷹矢にちゃんと報告した?
―――――ぃって、何すんだよっ、兄ちゃん!?」
騒がしい声が段々遠ざかっていく。それを見送るように、何処からか現われた一羽の鷹は、彼らの上空を大きく旋回すると、天高く飛び去っていった。
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最後までお読みいただき、ありがとうございます!
いやあ、長かったですね・・・。第一声がそれかって感じですが、想像以上に長くなってしまいました(;^_^A
お付き合いくださった方々には、本当に心からお礼を申し上げますm(_ _ )m
この話を思いついたのは、弟と話していてでした。新校舎が建ったので、怪談話が無くなったというのは実話です(笑)
ちょうど私の時代に新校舎が建ち、歳の離れた弟の在校時には、七不思議を軽く超えていたはずの怪談話が一切消滅していたようです。それを知った時は結構ショックでしたね。時代の移り変わりを知ったっていうか・・・。
という訳で、無けりゃ作ればいいのになぁ → でも、今更作るの無理だし → じゃあ、代わりに小説で作っちゃおう♪ みたいな、ね?
そんな軽いタッチで始めた話が、まさかこんな重苦しいものになるとは驚きです(^▽^;)
ちなみに最初の案では双子の兄妹ではなく、音羽 龍之介君という、晴陽に若干情緒を持たせたキャラでした。ですので、書きながらキャラがぶれないか心配でしたが、なんとか無事に終わりました。・・・大丈夫でしたよね?
最後に大樹君が美味しいとこ持ってってますが、そこは裏主役ってことで勘弁してあげてください(^_^;)
貴重なお時間を割いて、ここまで読んでくださった事に本当に感謝します。ありがとうございます。
みなさまに星の数ほどの幸福が訪れますように!!
о(ж>▽<)y ☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..o○☆*:..。o○☆゚・
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流れ星の王様 その1
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